ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

IHI、航空燃料電池向け大容量水素再循環の実証成功

2023年11月13日 (月)

▲燃料極用大容量水素ターボブロア試験の様子(出所:IHI)

調査・データIHIは13日、高レベルの水素循環量を可能にする大容量再循環装置、電動水素ターボブロアを開発し、実証運転に成功したと発表した。同装置は、航空機燃料電池に必要な電力出力400キロワットを超える燃料電池の水素再循環を1台で実現。航空機燃料電池向けに開発され、密閉構造化や大容量化に必要なモータ排熱性能が向上している。

電動水素ターボブロアは、燃料電池発電時に未反応のまま排出される水蒸気を含む大量の水素を回収し、燃料極に再循環する装置。航空機燃料電池向けとして大量の水素ガスを回収するために、独自開発のガス軸受を用いた超高速モータを採用し、再循環装置の大容量化かつ小型化、軽量化を実現した。

ガス軸受は回転軸が高速回転するときに、自ら周囲のガスを引き込んでガス膜を形成し回転体を自立浮上させる動圧式の軸受で、潤滑油を使用しないため潤滑油による水素汚染がない。

今回の成果は航空機だけでなく、大出力化が期待される燃料電池モビリティにおいて、船舶や大型トラックなどの開発にも寄与し、IHIは航空機の電動化に向けた電動ハイブリッド推進システムの開発や、航空機推進用大出力電動モータ、燃料電池の空気供給を担う電動ターボコンプレッサや高磁束プラスチック磁石ロータとの組み合わせ、2030年代の水素航空機の実用化を目標に掲げている。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com