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SBSHD、23年度決算と成長戦略を発表

2024年2月14日 (水)

話題SBSホールディングスは14日、2023年度12月期の連結決算を発表し、説明会を開催した。

同会計年度の業績は減収減益を記録。売上高は前年度比235億6900万円減(5.2%減)の4319億1100万円、営業利益は同21億2400万円減(9.7%減)の197億1900万円、最終利益は16億7500万円減(14.3%減)の100億5600万円となった。

物流事業は、新規案件の獲得などで売上増加があったものの、海外事業の運賃下落や物量減少、家電・半導体の取扱量減少等の影響を受け、売上高は前年度比246億1000万円減(5.7%減)の4086億8400万円、営業利益は39億2200万円減(25.4%減)の115億100万円と大きく下落した。

一方、不動産事業では開発事業と賃貸事業の好調により、売上高は前年度比4億7500万円増(3.5%増)の138億9900万円、営業利益は16億7900万円増(26.7%増)の79億6200万円と成長を遂げた。特に、横浜金沢物流センターの信託受益権一部譲渡や東扇島倉庫の譲渡が収益に寄与した。

グループの東芝ロジスティクスグループ、SBSリコーロジスティクスグループでは海上運賃下落や海外物量減が響き、SBSロジコムグループを含めた3社合計での営業利益が前年度比23.6%減の131億9200万円と、ホールディングス全体の減収減益に反映する形となった。

なお、24年度の連結業績予想は、売上高4500億円(4.2%増)、営業利益210億円(6.5%増)、最終利益105億円(4.4%増)としている。

また、決算の発表にともなって開催された説明会では、同社の成長戦略「SBS Next Stage 2025」での重点施策として、「3PL、EC(電子商取引)、国際」分野の強化、拠点基盤の強化(運営施設面積拡大)、自動化・IT導入推進、サステナビリティ基盤強化における戦略が説明された。

3PL事業では組織体制を強化し、事業ごとの縦割り営業体制を一元化などで新規顧客獲得に注力すること、ECにおいては16日に、EC物流の拠点となる「EC野田瀬戸物流センター」の稼働を開始するなど、やや停滞するEC市況の反転を見据えた準備を進める。また、国際物流においては、グループの物流各社一体のボリュームメリットを生かした価格交渉などに取り組むとともに、同地域内のグループ拠点の統合を図るとしている。

さらに、サステナビリティ経営基盤の強化では、商用EVバン導入を24年度には100台まで増やすなど環境対策への貢献など、ESG経営への取り組みを加速させる。

同社では国内物流料金の適正化を進めることで、事業収益でのプラス要因とするとともに、トラック運転手の待遇改善にも取り組む。同社鎌田正彦社長は24年問題について、会社としての準備はできているとしながらも、取引先となる中小運送事業者への影響は避けられないと指摘。今後は独自にドライバー確保を進めるなど自社比率を高めることも検討し、人材採用などの宣伝にも力を入れることでチャンスに変えたいとしている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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