
イベント2026年夏は「酷暑」の予測。
気象庁が今夏、最高気温40度以上の日を「酷暑日」と新たに定義したこともあり、猛暑への関心はかつてなく高まっている。記録的な高温が続くなか、物流業界はこの過酷な環境にどう向き合うべきか。現場での熱中症対策はもちろん、それを支える経営判断・経営手腕もまた問われている。本特集では、熱中症対策「義務化・労災・罰則」の要点をまとめ、酷暑をめぐる各社の対応や関連ニュースを幅広く掲載する。
※本誌で報じたニュースから最新順に掲載・定期更新
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■熱中症対策「義務化・労災・罰則」の要点■
〜”知らなかった”では済まない〜
<1. 義務化:何が義務になったのか?>
ファン付き作業服や冷却グッズの配布(装備)だけでは義務を満たさない。熱中症の重篤化を防ぐための「仕組みの整備と周知」が事業者へ完全義務化された。
・対象基準:WBGT 28度以上、または気温31度以上。
かつ「継続1時間以上」または「1日4時間を超える」作業。
・義務内容①(報告体制):本人の自覚症状や同僚の異変をすぐに報告できる
体制の確立・周知。
・義務内容②(対処手順):作業からの離脱、身体冷却、必要に応じた医師の
診察など、悪化を防ぐ手順の策定・周知。
<2. 労災:物流現場を襲う深刻な数値>
現場任せの対策が生む労災リスクは、統計開始以来、最悪のペースで急増している。
・過去最多の労災:2025年夏の職場熱中症死傷者数は1,681人(速報値)と
最多を記録。
・運送業の現状:うち運送業が201人を占め、死亡者数も3年連続で年間30人
を超えるなど一刻を争う事態だ。
<3. 罰則:対策を怠った場合の3大責任>
「下請の現場だから」は通用しない。元請・下請を問わず、共同作業に関わるすべての事業者が違反対象となり得る。
・刑事罰:6か月以下の拘禁刑、または50万円以下の罰金
(法人にも罰金が科される両罰規定あり)。
・行政処分:労働基準監督署からの是正勧告。改善が見られない場合は
「作業停止命令」の可能性。
・民事責任:安全配慮義務(労働契約法5条)違反として、死傷が生じた場合は
巨額の損害賠償請求リスク。
<4. 結論:対策は「装備配布」から「経営判断」へ>
CLO(物流統括管理者)の選任義務化(4月施行)もあり、熱中症対策はもはや現場の裁量ではなく、経営が設計すべき領域になった。KPI(業績指標)と従業員の命を同時に守る物流設計の仕組みを構築できているか。それが、この夏の物流経営に突きつけられている問いだ。
>>関連特集:「物流現場の熱中症対策、装備配布から物流設計へ」
【出典・参照】
・ 厚生労働省「職場における熱中症対策の強化について」
(パンフレット・リーフレット)
・ 労働安全衛生規則の一部を改正する省令
(厚生労働省令第57号/規則第612条の2)
・ 施行通達(令和7年5月20日付け基発0520第6号)
■暑さ対策・暑さ関連のニュース■
※以下日付は、本誌掲載日
■ミツフジと電通、メディア連携で猛暑対策全国展開(7月15日)
■現場企業の96.7%が酷暑対策、運用負担なお課題(7月14日)
■マクニカ、物流施設の暑熱リスクを遠隔監視(7月13日)
■メディロム、充電不要端末で酷暑現場の熱中症対策(7月13日)
■日野CSが解説する熱中症対策、7/15(7月10日)
■ナビッピ、倉庫作業者の熱中症リスクを可視化(7月8日)
■暑熱対策にハイレモン、物流現場の備えに広がり(7月8日)
■シーブリーズ、物流現場向けに暑熱対策品を提案(7月8日)
■炎天下の作業に「着る保冷剤」、4社が提案(7月8日)
■大空間の暑熱対策、ダイキンが運用改善まで提案(7月8日)
■マイキャビン、暑熱・寒冷対策へ可動式断熱ブース(7月8日)
■フォーク作業の暑さ対策、ブラザーが体感展示(7月7日)
■空調服、物流現場の「暑さ」を面で支援(7月7日)
■電源不要型も、暑熱対策ベスト2種発売(7月6日)
■サンコー、猛暑対策展で冷却・搬送製品を紹介(7月3日)
■熱中症対策義務化、運送現場の安全管理を解説(7月3日)
■コカ・コーラ、Uber Eats配達員の熱中症対策支援(7月2日)
■パーソルFS、派遣スタッフの猛暑対策強化(6月25日)
■RYODEN、北九州で省エネ・猛暑対策展示(6月25日)
■UPDATER、熱中症リスクを遠隔監視(6月25日)
■暑熱対策に着る・浴びる、昭和商会が福岡で提案(6月22日)
■SPACECOOL、飲料工場屋根の暑熱対策に採用(6月18日)
■7月中旬に猛暑対策展、暑熱下の現場対策を体感(6月18日)
■九州で猛暑対策展、物流現場向け製品を体感展示(6月10日)
■ポイントで熱中症予防、Kort Valutaが施策(6月5日)
■職場の年間熱中症死傷者43%増、運送業は220人(6月1日)
■イノフィス、名古屋で暑熱対策アシストスーツ展示(5月28日)
■熱中症異変を周囲へ即時通知、Momoが新機能(5月28日)
■経団連、夏季省エネへ物流効率化と流通円滑化を要請(5月26日)
■河野、熱中症対策で従業員に飲料4540本配布(5月25日)
■熱中症対策実務対応、あいおいNDが津市でセミナー(5月25日)
■京都労働局、倉庫・配送センターの暑熱対策促す(5月22日)
■IEA、ホルムズ閉鎖続けば夏に原油市場危険域(5月22日)
■熱中症対策にアイススラリー、業務用冷蔵庫発売(5月18日)
■物流現場の熱中症対策、装備配布から物流設計へ(5月14日)※弊社取材記事
■Momo、作業現場向け熱中症リスク判定高度化(5月13日)
■サントリー、運送・建設業向け飲料配布サービス開始(5月13日)
■日本シグマックス、現場向け冷却ベスト無償貸与(5月12日)
■ヘルメット内部温度を6度低減、ジュトク新製品(5月12日)
■名古屋で中部版「国際物流総合展」開催、27年4月(5月7日)
■事例で学ぶ熱中症対策セミナー、4月下旬に3回(4月23日)
■猛暑・熱中症対策展が大阪で初開催、5/13-15(4月21日)
■アクティオ、冷房付きテント休憩所のレンタル開始(4月21日)
■「酷暑日」正式化、現場で熱中症リスク警戒強まる(4月17日)
■TD SYNNEX、熱中症対策の遠隔体調管理サービス提供(4月16日)
■現場向け移動式冷房ブース、局所空調で暑熱対策(4月15日)
■大塚製薬工場、5/14熱中症対策セミナー開催(4月13日)
■今夏、例年以上の酷暑と複合気象リスクに備えよ(4月13日)
■酷暑対策に気化式冷風機の効果的活用を、静岡製機(4月10日)
■熱中症対策義務化で需要、気象協会が研修動画販売(4月2日)
■作業者を直接冷却、三共空調が熱中症対策装置開発(3月26日)
■現場の熱中症対策は3割が不十分、ダイイチ調査(3月17日)
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