ロジスティクスispaceは8日、スペースX(米国)が開発する大型宇宙船「スターシップ」のペイロード搭載枠を活用した月輸送サービスの提供を開始すると発表した。自社開発の月着陸船「ULTRA」による輸送に加え、スターシップの荷物スペースを使う新サービスを事業ポートフォリオに加える。
同社はスペースXと契約し、最速2030年の月面着陸を目指すスターシップのペイロードスペースのうち500キロを確保した。500キロ未満の比較的小型なペイロードを月面へ輸送したい顧客に向け、グローバルに販売する。契約総額は5000万ドル、円換算で81億円。

▲SpaceX 社が開発するスターシップに搭載される、ispaceのモバイル・カーゴ・システムイメージ(出所:ispace)
サービスでは、顧客ごとのペイロード要求を整理し、月面輸送に必要な品質管理を行ったうえで、ispaceが開発する専用の「モバイル・カーゴ・システム」に複数のペイロードを統合する。スターシップとのインターフェース調整に加え、月面着陸後の展開、移動、他インフラへのアクセス支援までを視野に入れる。単なる輸送枠の販売ではなく、地球から月面までの統合・輸送・運用を担う「月アクセス・インテグレーター」としての事業展開を打ち出した。
同社は現在、ULTRAランダーを使った月面着陸ミッションを2028年、29年、30年に計画している。スターシップを活用する輸送は大容量で比較的低価格な選択肢と位置づけ、ULTRAランダーは時期や着陸場所、運用環境などに応じた高付加価値なカスタマイズ輸送に対応する。月面インフラ整備を見据え、電力、通信、建設、データ、モビリティーなどの分野で見込まれる輸送需要の取り込みを狙う。
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