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NTTCom、西新宿でロボットデリバリー検証

2024年3月1日 (金)

ロジスティクスNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は東京都新宿区で、遠隔操作型の自動配送ロボットを活用した、フードデリバリーとラッピング広告のサービス検証を行う。期間は3月5日まで。

検証はフードデリバリーサービスのmenu(メニュー)のプラットフォームを利用し、検証に参加した飲食店に注文されたフード/ドリンクを指定された3ヶ所の配達場所にロボットを使って配送する。

▲広島実証実験・検証の様子(出所:NTTコミュニケーションズ)

労働人口減少などからロボットのニーズが高まっていることを受けNTT Comでは2022年より、名古屋、広島、つくばなどでロボットによるフードデリバリーや買い物支援、巡回パトロールなどの実証実験を行っていたが、今回の検証は東京都が主導する「西新宿先端サービス実装・産官学コンソーシアム デジタル社会人材育成プログラム」の一環として行われている。

検証が行われるのは都庁の北側、新宿住友ビルを中心に半径1kmほどのエリア。ハンバーガー店、中華料理店、ラーメン店の3件が参加しており、ユーザーはスマートフォンのmenuアプリから品目と時間を指定してオーダー。サービス提供エリア内に3ヶ所設定されている受取場所にロボットが配送し、それをユーザーが受け取る。

ロボットのおもな役割はフードデリバリーだが、ボディの側面と上部には近隣の美術館の広告を掲出。NTT Comが広島の公園で行った実証実験の際には側面にデジタルサイネージを使った広告掲出を行っていたが、今回の検証ではポスターなどによる静的な広告の掲出となっている。
運用を担当するNTT Comビジネスソリューション本部、スマートモビリティ推進室の石野亮氏によると「まだ量産段階に至っていないので、ロボットの制作費が高額になるため、デリバリーの料金だけでは収益が上がらないので、広告媒体として活用することで収益性を高める試み。歩行者のすぐそばを低速で走行するので、広告媒体は好適と考えた」という。

掲出する広告はサービス提供エリア近隣の施設を優先し、広告を見た人の施設への訪問、利用を促す。「ロボットに掲出されたQRコードのクーポンを読み込むと特典が得られるなどの試みも行っていきたい」(前出、石野氏。以下同)

▲充電の様子(出所:NTTコミュニケーションズ)

動力は電気で、1時間の充電で4時間ほど稼働可能。そのため、午前中の稼働を行った後は1時間の充電時間をはさんで後半の運用を行う。

運行はNTT Comが提供するロボット管制サービス「Robico」を利用。検証では本体内蔵のカメラを利用した遠隔監視を行う運用で、「将来的には西新宿エリアだけでも数十台が稼働するような運用を目指す」という。

NTT Comではロボット自体の開発ではなく、管制と運用を担っている。「今後はリゾートやイベント会場などでの運用も視野に入れ、さまざまな検証を進め、実装していきたい」

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LOGISTICS TODAY編集部
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