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日本郵船入社式、ESGや脱炭素など「自分事として」

2024年4月1日 (月)

▲入社式で挨拶する曽我貴也社長(中央、出所:日本郵船)

ロジスティクス日本郵船は1日、入社式を行い、同社社長の曽我貴也氏が、同社の歴史、同社が掲げる温室効果ガス(GHG)削減に向けた取り組みなど、社会で果たすべき役割について、新卒・キャリア採用社員計69人に挨拶を行った。挨拶の要旨は次の通り。

◾曽我貴也氏の挨拶(要約)

本日、陸上職43名、海上職22名、合わせて新卒65名と、キャリア採用4名の皆さんが入社し、新たにわれわれの仲間に加わりました。まずは日本郵船グループ3万5000人(外国人船員を含めると5万2千人)を代表して、皆さんを心より歓迎いたします。入社おめでとうございます。

本日は皆さんが日本郵船グループの一員として第一歩を踏み出すにあたり、会社の先輩として少しだけお話したいと思います。

日本郵船の創業は1885年で、今年で139周年を迎えます。その長い航海は決して順風満帆なものではなく、幾多の困難に直面してきました。大きな苦難の一つは第二次世界大戦です。この大戦で当社は172隻102万トンの船舶と海上職の社員も含めて社員5312人の尊い命を失いました。さらに終戦後は戦時補償も受けられない非常に厳しい環境下での再出発を余儀なくされました。他にも1985年のプラザ合意以降の急激な円高、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災、足元では能登半島地震、ロシア・ウクライナ、および中東情勢と枚挙にいとまがありません。

それでも日本郵船グループが今日も存在し、繁栄を続けてこられたのは、その時々の社会からの要請に応えてきたからです。明治時代には日本の国際的地位向上と近代化のため海外航路を切り開き、戦後においては、日本の復興と高度経済成長を貿易面で支え、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大や世界情勢による混乱の際も、「物流を止めない」を合言葉に、エネルギー、医療物資や生活必需品を世界中に届け、人々のライフラインを守ってきました。それこそが、「Bringing value to life.」という当社グループの企業理念であり、存在意義であり、社会的使命でもあるのです。それは今後も変わることはありません。

さて、昨今では異常気象、気候変動を抑えるための環境対策が進んでいます。事業を通じて排出している大量の温室効果ガス(GHG)を削減する事は、我々海運会社にとって非常に重要な課題です。昨年、11月に発表した「NYK Group ESG Story 2023」および「NYK Group Decarbonization Stor」では、2030年に向けた野心的な目標を掲げ、どうやってそれを達成していくかを詳しく説明しています。同じく昨年3月に発表した中期経営計画と共に、皆さんも必ず内容を確認して、自分事として理解して下さい。

最後になりますが、これまで皆さんを支えてくれた人たちへの感謝の気持ちを決して忘れずに、熱い気持ちで元気に働いてほしいと思います。

一緒に頑張っていきましょう。