行政・団体フィジカルインターネットセンター(JPIC)CLO職能検討会は22日、特定の荷主企業に設置が求められるようになる物流統括管理者(CLO)の役割や定義、求められる職能などの要件をまとめた。
まずはCLOの定義を、「持続可能な社会と企業価値の向上を実現するため、モノの流れを基軸にしたサプラチェーンにおいて、経営視点で社内外を俯瞰した全体最適を図る役割を担う責任者」とした。
人口減少、高齢化社会など担い手不足の現状での働き方改革の推進、カーボンニュートラルの取り組みなど持続可能な社会の実現を目指すとともに、原材料や部品調達から製造、出荷されるまでのロジスティクスの視点を持ち、サプライチェーンのすべてのプロセスとステップを俯瞰して全体最適を図る上で、社内外のパートナーと良好な関係を築き、問題発生時にも効果的に対処できる経営層の人材と解説している。
また、CLOに求められる3つの役割として、「地域社会の持続可能性を促進し、社会課題の解決や災害時の対応、カーボンニュートラルへの取り組みを通じて持続可能な豊かな社会の実現に貢献する」、「サプライチェーンの全体最適実現にむけた構造的変革を伴う中長期計画の立案と実行をリードする」、「物流オペレーションの効率化計画の策定と社内外の調整により実践する」──を挙げている。
物流オペレーションの効率化に向けては、調達から生産、出荷までの各段階でのリードタイムの適正化や、業種・業態を超えた在庫管理や混載輸送などの適正化、適切な品質管理プロセスの確立、サプライチェーンリスク管理の強化、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)など先進技術の活用──などを実践することが求められる。
CLOに求められる職能は、経営者としての視点・能力、戦略的思考と決断力、社内外の外交力・調整力のほか、バリューチェーンやサプライチェーン、物流のほかにも、最新技術や環境問題に関わる広い分野への関心・知見が必要であるとした。
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