調査・データ欧州のゼロエミッション(ZE)トラック普及に向け、各国間で異なる規制や運用ルールの分断が大規模展開の障壁になっていることが、EUプロジェクト「ZEFES」がまとめたホワイトペーパーで示されている。報告書は、EU主導による制度統一と官民連携の必要性を提言している。
同調査は物流事業者や車両メーカー、インフラ関連企業など53の関係者を対象に実施。ZEトラック導入企業の90%が、燃料・エネルギーコスト削減効果を実感したほか、ドライバー満足度向上や低排出規制区域へのアクセス改善を評価した。一方で、79%がEU域内の規制分断を主要課題に挙げた。

(出所:ZEFES)
特に課題として指摘されたのは、充電インフラ利用ルールや車両認証制度の違いで、それぞれ回答者の60%、59%が普及阻害要因と回答した。加えて、欧州モジュラーシステム(EMS)を含む道路アクセス規制の差異も課題視された。国ごとに異なる制度が、事業者の投資判断や越境輸送計画を複雑化させているという。
報告書では、実証段階から本格運用へ移行するための3層型ガバナンスモデルを提案した。まずEUレベルで充電利用や車両認証など主要ルールを統一。その上で、特定輸送回廊ごとに官民合同タスクフォースを設置し、実運用上の課題を解決する。さらに、各回廊で得た知見を標準化し、将来規制へ反映する仕組み構築を求めた。
また、政策当局には越境要件統一の優先化、業界には技術仕様や運用ノウハウ共有、業界団体には実証知見を政策へ橋渡しする役割を提言した。
欧州では大型商用車の脱炭素化が加速する一方、長距離輸送では充電網整備や車両コスト、規格統一が依然課題となっている。ZEFESは、個別実証の積み上げだけでは大規模移行は難しく、EU全体での制度協調が競争力維持の前提になるとの認識を示した。
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