サービス・商品戸田建設(東京都中央区)は29日、AIスタートアップの燈(あかり、東京都文京区)の協力を得て、AIによる点群モデリング技術と支障物を考慮した経路生成アルゴリズムを活用し、陸上風力発電におけるブレードやタワーなどの部材輸送経路を3次元モデル上で検討するシミュレーションシステムを開発したことを発表した。

▲山間部での輸送状況のシミュレーション(出所:燈)
同システムにより、それまで2次元の図面で検討されていた輸送経路の計画が3次元ビューアで検討することができるようになり、検討結果を動画で確認することで、より確実で安全な輸送計画の作成が可能となる。さらに、経路生成や軌跡図作成を自動化することで、従来手法と比較して軌跡図作成にかかる作業時間が大幅に削減できるとしている。
陸上風力発電における部材輸送では、数十キロに及ぶことのある輸送路上で山間部における急カーブや、市街地の交差点をはじめ、部材輸送が困難な箇所が多数存在。従来は、現地での簡易測量と道路台帳をもとに、輸送車両の角度、部材の高さ、支障物について人手で検討、その検討に基づいて軌跡図を作成していた。加えて、接触箇所の判定は技量や経験に依存するため、輸送可能かどうかの判断にばらつきが生じていたという。
現道の点群計測によって再現した3次元データ上で輸送車両モデルを走行させるには、現道の点群データから道路面の点群データを抽出し、モデルを作成する必要があるが、同システムではAIが道路面の点群データを自動で認識し抽出するため、数分で道路面のモデルを作成することが可能になるとしている。
また、3次元ビューアでさまざまな視点から確認、動画を出力する機能により、輸送路近辺の住民をはじめとした関係者に向け、安全性の説明や輸送時の具体的なイメージを、視覚的に分かりやすく提供することが可能になるという。
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