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マースク、10月のラテンアメリカ市場を展望

2024年10月23日 (水)

国際大手海運のAPモラー・マースク(デンマーク)は21日、ことし10月のラテンアメリカの市場展望を発表した。これによるとアジアの多くの地域で最も重要な祝日のひとつである旧正月・春節が、2025年1月28日から2月3日に行われ、グローバル・サプライチェーンに大きな影響を与えるため、事前の準備を進めることが重要だという。

旧正月には、中国の多くの工場や企業が少なくとも1週間、最長で1か月閉鎖することもあり、製造や出荷の大幅な遅れや、各企業が休業前に注文を急ぐためサプライヤーの在庫不足、操業再開後には注文の滞留などが発生する。加えて、同期間中は多くの労働者が故郷に戻るため、労働力の減少も物流混乱の一因となる。

また、港湾や輸送サービスの稼働率が低下することによる荷動きの遅れや、配送のリードタイムの延長が発生する可能性があり、ジャスト・イン・タイムの在庫システムに依存している企業は、同期間中に供給レベルを維持することが難しくなるため、事前に計画を立ててサプライヤーとコミュニケーションをとり、在庫と生産スケジュールの最適化を図る必要がある。

具体的には、旧正月は通常2週間ほど続くが、立ち上がりと立ち下がりの段階があるためサプライチェーンへの影響はさらに長くなる可能性があり、物流の混乱を避けるために旧正月の日程をカレンダーに記入し、それに合わせた業務計画を立てることが重要だ。

また、旧正月期間中の在庫切れのリスクを軽減するには、事前に在庫量を増やすことが有効で、過剰在庫を避けて需要に見合った十分な商品を確保するためには、在庫管理ソフトウエアを活用した在庫レベルの追跡、需要予測、再注文プロセスの自動化が勧められている。

加えて旧正月期間中は出荷量が多く、工場や港が閉鎖されるため出荷の遅れが発生しやすいため、ロジスティクス・パートナーと緊密に連携して出荷スケジュールを早めに立て、必要であれば迅速な出荷オプションの利用を検討することも有効だ。また、単一のサプライヤに依存することは、年末年始の繁忙期にはリスクが伴うため、多様なソリューションを提供できる複数のサプライヤーと提携することで、旧正月にサプライチェーンが寸断されるリスクを低減できる。

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LOGISTICS TODAY編集部
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