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双日、デリー・ムンバイ間貨物鉄道で1100億円受注

2013年6月10日 (月)

産業・一般双日は10日、インドのラーセン&トゥーブロ社(L&T社)と共同で、インド政府傘下のインド貨物専用鉄道公社から、デリー-ムンバイ間貨物専用鉄道(DFC西線)の軌道敷設工事626キロメートルを受注したと発表した。契約金額は1100億円で、円借款案件の契約規模として過去最大級となる。

首都デリーと商業都市ムンバイの間に総延長1500キロメートルの貨物専用鉄道を建設するDFC西線建設事業で、最初の大型契約。

受注区間はインド北部ハリアナ州レワリと西部グジャラート州イクバルガー間で、付帯する土木工事、貨物駅や橋梁の建設などを含む。

双日はL&T社と共同で主契約者となり、関係会社であるメタルワンを通じて耐久性が高い日本製熱処理レールを調達するほか、コンソーシアム・リーダーとしてプロジェクト管理などを行う。パートナーのL&T社は、プロジェクトの設計・施工・管理などを行う。工事は今夏に着工し、2017年夏に完工する。

DFC西線は、インドの国家プロジェクトであるとともに、日印が共同で推進する「デリー-ムンバイ間産業大動脈(DMIC)構想」の根幹となる事業で、日印経済協力の象徴的案件に位置付けられている。

デリーを中心とする北部は同国随一の消費地で産業の集積も進んでいる。一方のムンバイを中心とする西部地域は同国最大のコンテナ港ジャワハルラール・ネルー港(JNPT港)を抱えている。

DFC西線は、急増が見込まれる北部と西部の間の貨物輸送を担う。路線周辺には250を超える日系企業の拠点があるとみられ、現地に進出している日本企業への寄与も期待される。

双日とL&T社では、DFC西線の他区間の軌道敷設工事や電化工事などの受注を目指すほか、日印両政府が計画している高速鉄道事業などでも協業を視野に入れる。