富士フィルム、フィリピンのレンズ生産拠点が本稼働

荷主富士フイルムは16日、デジタルカメラ、プロジェクター、監視カメラに用いる高性能レンズの新たな中核生産拠点として、富士フイルムオプティクスフィリピンの本格稼働を開始した。

光学レンズの生産能力を増強するため、電力・物流などのインフラが整備されていて、若い優秀な人材が豊富なフィリピンに新工場を設立した。新工場は、光学レンズの研磨やコーティングなどの加工から組立までを一貫して行う。2012年11月に着工、7か月間の工期をさらに短縮し、5月下旬に生産を開始した。

新工場には、ガラスレンズの表面をナノオーダーで高精度に研磨する「レンズ研磨機」や、反射防止用多層薄膜を形成する「真空蒸着機」などの生産設備を導入し、デジタルカメラ・プロジェクター・監視カメラの高性能レンズを生産していく。

今後、段階的に生産設備を増強することで、2015年度には従業員を600人規模まで、生産能力を年1800万枚まで引き上げ、伸長する光学レンズの需要に対応する。総投資金額は23億円。

■新工場の概要
所在地：マニラ南部ラグナ州（カーメルレイ工業団地）
総投資金額：23億円
生産品目：デジタルカメラ、プロジェクター、監視カメラの光学レンズの加工・組立
設立：2012年6月29日
敷地面積：5.3ヘクタール