国際DPワールド(UAE)は2日、欧州と湾岸市場を結ぶ物流ルートで、トルコ経由の貨物輸送が増えていると発表した。地政学的な不確実性や従来の海上輸送ルートの混乱を受け、企業がサプライチェーンの分散を進めるなか、トルコが欧州、アジア、中東をつなぐ物流ハブとしての存在感を高めているという。
同社はイスタンブールで開かれた第5回トルコ海事サミットで、欧州・トルコ・湾岸を結ぶ統合物流回廊の活用状況を説明。自動車、消費財、産業製造分野の顧客を中心に、欧州から湾岸市場へ、また極東からトルコを経由して湾岸方面へ向かう貨物が増えているとしている。

(出所:DPワールド)
DPワールドの複合一貫輸送では、海上輸送と陸上輸送を組み合わせることで、欧州・湾岸間の輸送日数を海上輸送のみの約55日から、22日から29日程度へ短縮できるとする。従来航路を補完する代替ルートとして、時間制約のある貨物や、輸送途絶リスクを抑えたい荷主に向けた選択肢となる。
同社はトルコで6億ドル超を投資し、港湾、フォワーディング、契約物流、道路輸送、鉄道接続を組み合わせた物流基盤を整備してきた。2024年にはヤルムジャ、キョルフェズ両ターミナルを統合したDP World Evyapを設立し、東マルマラ最大、トルコ国内で2番目の規模となる港湾運営体制を構築した。
また、同社は自社投資によりターミナルをトルコの全国鉄道網に接続した初の民間港湾運営会社としている。この鉄道接続は、バクー・トビリシ・カルス回廊やシルクロード広域ネットワークへの連携を広げるもので、DP World Evyapは高速道路への直接アクセスやイスタンブール・アンカラ鉄道線を通じて、国内産業地域と世界市場を結ぶ。
紅海情勢などで海上輸送の安定性が揺らぐなか、港湾単体ではなく、内陸輸送や鉄道、契約物流を含めた統合型ネットワークの重要性が増している。DPワールドは今後もトルコでの物流網を拡張し、欧州・湾岸間の代替輸送回廊としての機能を高める。
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