国際米食品医薬品局(FDA)は6月29日、米国内の医薬品製造体制を強化する「FDA PreCheck Pilot Program」の参加企業として7社を選定したと発表した。国内製造拠点の整備を促し、生産能力の拡大と医薬品サプライチェーンの強靱化につなげる狙いがある。
同制度は、米国市場向け医薬品を製造する新たな国内施設を対象に、FDAが早期段階から関与し、規制上の見通しを示す仕組み。2026年2月1日に開始し、3月1日までに80件超の参加希望があった。選定にあたっては、製造予定品目、施設開発の進捗、米国市場投入までの想定時期、施設開発や製造運用の革新性などを評価した。
選定されたのは、アムニール・ファーマシューティカルズ、セラレス、イーライリリー、フジフイルム・バイオテクノロジーズ、クリヤ・セラピューティクス、協和キリン、リジェネロン・ファーマシューティカルズの7社。施設はニューヨーク、ニュージャージー、インディアナ、ノースカロライナ各州に立地し、低分子の無菌液剤、細胞・遺伝子治療製品、原薬、細胞培養バイオ医薬品、AAVベースの遺伝子治療製品、希少疾患向けバイオ医薬品原薬、無菌注射剤などを製造する計画だ。
参加企業は2段階のPreCheckモデルの下でFDAと協議する。第1段階では、施設稼働前にFDAが技術的助言を行い、施設ごとのドラッグマスターファイル(DMF)を通じて施設情報を確認する。第2段階では、申請前会合などを通じて施設評価を前倒しし、審査サイクルの早い段階で査察を実施できるようにする。
米国では、重要医薬品の海外依存を下げ、国内での安定供給を確保することが政策課題となっている。今回の制度は、単なる工場誘致ではなく、施設設計や製造準備の段階から規制当局が関与することで、承認遅延につながる製造上の課題を早期に把握する枠組みとなる。医薬品物流の観点では、国内生産回帰による供給網の短縮や、在庫・供給リスクの抑制につながる可能性がある。
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