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2024年の上場企業倒産は日本電解1社のみ

2025年1月6日 (月)

調査・データ帝国データバンクは先月27日、2024年に倒産した企業のうち上場企業は、日本電解(茨城県筑西市)1社のみだったとのまとめを公表した。2013年以降、上場企業の倒産は年間3社以下の状態が続いており、22年以降は3年連続で1社のみとなっている。

日本電解は、車載電池や回路基板で使用される電解銅箔の製造を手がけ、20年には米国の電解銅箔メーカー、DAIを買収。21年には株式上場し、22年3月期には売上高約206億円、営業利益約10億円を計上していた。23年には米国市場向けの供給能力を増強するため、DAIの工場に新しい製造ラインを完成させ、さらに米国内に新工場を建設する予定だった。

しかし、世界的な半導体不足や米国のインフレ抑制法による国内製造バッテリーの輸出減少、スマートフォン需要の減退、工場建設費の負担などで20年3月期以降はDAIの売上減少と赤字が続き、25年3月期の連結決算では53億円の純損失を見込んでいた。

このため、同社は昨年5月頃からスポンサー探しを行っていたが、支援企業が見つからず自主再建を断念。同年11月、東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

22年、23年の上場企業の倒産は、インサイダー取引や雇用調整助成金の不正受給など不祥事がきっかけとなっていたが、今回は売り上げの減少と設備投資の負担が要因となった。

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LOGISTICS TODAY編集部
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