M&Aニッコンホールディングスは19日、トヨタ自動車の関連会社で段ボール製造の中央紙器工業(愛知県清須市)への株式公開買い付け(TOB)が成立したと発表した。買い付け価格は1株5034円で、376万株の買い付け予定に対し353万株の応募があった。
中央紙器に対し、トヨタは24%の株式を保有しているが、今後ニッコンが残りの株式を保有する手続き(スクイーズアウト)を進めた後、トヨタの持ち分が5%となるよう中央紙器が自社株買いを行う。同社は名古屋証券取引所メイン市場に上場しているが、上場廃止となる。また、ニッコンから代表取締役1人、社外監査役1人などを派遣する。
今後、6月頃にスクイーズアウトを実施し、トヨタが保有する株式を除く全株式をニッコンが取得。8月頃に自己株式買いを実施する予定となっている。
中央紙器は、物価高騰や⼈手不足などで厳しい経営環境が続いており、昨年3月にトヨタから資本関係の見直しの打診を受け、企業の売却と上場廃止を決め、売却先を探していたという。一方、ニッコンはトヨタグループを中心とする顧客基盤と自動車・産業機械業への強みを生かすとともに、販売ネット網の地域拡大が見込めるとして、買収を決めた。
今後の経営についてニッコンは「中央紙器の経営理念や⼈材やブランド、地域とのつながりなどを最大限尊重しながら、一体の経営を追求していく」としており、従業員の雇用を維持し、雇用条件も変更しない方針を示している。
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