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ヒューテックノオリンと小川畜産食品が着工前に入居決定、25%契約済み

国内最大級の冷凍冷蔵マルチ型「GLP川崎II」着工

2025年4月8日 (火)

拠点・施設日本GLP(東京都中央区)は8日、川崎市川崎区で、国内最大級となる冷凍冷蔵マルチテナント型物流施設「GLP 川崎II」を着工したと発表した。SGホールディングスグループのヒューテックノオリン(新宿区)、食肉大手の小川畜産食品(品川区)の入居が決定済み。2027年8月末の完成を目指す。

▲「GLP 川崎Ⅱ」施設外観イメージ(出所:日本GLP)

同施設は、延床面積20万5000平方メートル、収容能力18万6100トンの冷凍冷蔵設備付きマルチテナント型物流施設。地上5階建ての免震構造で、冷凍・冷蔵・常温の「3温度帯」に対応。冷凍冷蔵物流施設が集積する川崎エリアに位置し、首都高速・浜川崎インターチェンジ(IC)から1.5キロ、大師ICから4.6キロ。羽田空港や川崎港コンテナターミナルへもアクセスしやすく、JR鶴見線・昭和駅やバス停も至近で、雇用確保にも有利な立地だ。

施設は、各階にアクセス可能なダブルランプウェイと中央車路を備え、効率的なオペレーションを支援する。貸床面積の8割を冷凍冷蔵区画とし、最小800坪から賃貸可能。5階の一部には、通常の2倍となる3000平方メートルの大スパン防火区画を設けた。スプリンクラーを設置することで広い無柱空間を確保し、倉庫内のレイアウトや動線設計、自動化設備を含むマテハン機器の導入などをより自由に行える柔軟性を持たせた。従業員向けには、専用ラウンジやレストラン、無人売店などを設置し、快適な就労環境を提供する。トラック待機場も49台分確保した。

着工時点で、ヒューテックノオリン、小川畜産食品の入居が決まり、施設全体の25%が契約済み。ヒューテックノオリンは、その立地優位性と日本GLPの開発実績を評価し、同社として単一施設では最大規模となる冷凍物流拠点の開設を予定。小川畜産食品は、契約期間の柔軟性などを評価し、自社倉庫建て替えに伴う保管品の移転先として入居を決めた。

背景には、冷凍食品市場の拡大や、フロンガス規制や老朽化対応が求められる冷凍冷蔵倉庫の「2030年問題」がある。日本GLPは、17年から専門チームを立ち上げるなど、冷凍冷蔵分野に注力しており、同施設では自然冷媒採用や太陽光発電設置など環境にも配慮されている。

帖佐義之社長は「先進的冷凍冷蔵物流施設の需要に対応する社会的意義の高い施設。業界の先駆者として冷凍冷蔵マルチテナント型物流施設の標準化と賃貸型冷凍冷蔵物流マーケットの伸長を目指す」とコメントした。

冷凍冷蔵物流施設開発の集大成、GLP川崎II

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