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物流議論最終日、CLOと持続可能戦略を問う

2025年4月14日 (月)

▲(左から)シグマクシスの池田氏、野村不動産の佐久間氏、LOGISTICS TODAYの赤澤

イベント関西物流展で3日間にわたって開催された関西版「物流議論」。11日最終日のテーマは「共同化と脱炭素が拓く新たな物流価値 〜CLO視点の持続可能性戦略〜」だった。2026年4月から荷主企業にCLO(Chief Logistics Officer、物流統括管理者)の選任が義務化されるなか、登壇者らはその役割と現場の課題、そして未来に向けた変革の方向性を議論した。

「今後は物流現場の課題だけでなく、脱炭素や地政学リスクに対応したサプライチェーン再構築の視点がCLOに求められる」。シグマクシス ビジネスデベロップメントシェルパ2 ディレクターの池田祐一郎氏はそう語る。「非財務リスクの開示や共同物流の推進は、企業の評価や株価にも直結する時代になっている」と指摘した。

野村不動産 都市開発第二事業本部物流事業部課長の佐久間淳一氏は、大規模拠点での取り組みを紹介。「製造業や輸送会社、倉庫事業者が連携し、輸配送の効率化やCO2削減を実現する。脱炭素はハード・ソフト両面の連動が鍵だ」と述べた。

また、「強靭で柔軟なサプライチェーンこそが有事に耐えうるインフラであり、今後のグローバル競争を左右する」との見方も共有された。共同化は単なるコスト削減手段ではなく、リスク対応・脱炭素・人材難といった複合課題を解く共通解としての期待が寄せられた。

今回の議論を踏まえ、CLOおよびCLOを目指す人が知見や課題を持ち寄り、実務に生かせる情報交換を行う「CLOサロン」の立ち上げ準備も進んでいる。CLO活動を支援する実践的なコミュニティーとして、多くの企業の参加と連携を呼びかける場となることが期待されている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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