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代替コーヒーの原料供給、米スタートアップ

2025年4月24日 (木)

産業・一般コーヒー豆やカカオ豆を使わないコーヒーやココア風味の代替飲料の開発に取り組む米国のスタートアップ、コンパウンドフーズは23日、メーカー向けに代替飲料の原料の供給を開始したと発表した。コーヒーやココア風味の菓子、清涼飲料などの開発を想定している。

同社は、気候変動などによって世界的にコーヒー豆の生産が不安定になるとともに、栽培地の拡大で森林の破壊が進んでいることから、代替品の開発で供給不足や環境破壊に対応しようと設立された。

当初は代替コーヒーの開発に注力していたが、昨年、世界的なカカオ不足が起きたことから、急きょ、カカオ代替品の開発にも取り組んだという。

代替コーヒーとココアの原料は、主に果実の種子など廃棄される原料を焙煎したり、発酵したりして作られる。代替コーヒーの原料はデーツ(ナツメヤシ)の種子やヒマワリの種子、ブドウの種子、ハーブの一種のチコリなどで、デーツの種子はドライフルーツの製造工程、ブドウのタネはワインの醸造工程で排出されるものを利用している。

また、代替ココアの原料は、コーヒーの皮や果肉を乾燥させたカスカラや使用済み穀物、イナゴマメ、マメ科のメスキートで、カスカラや穀物も副産物として多くが廃棄されていたものを使用している。

開発にあたっては、コーヒーなどに含まれる800種類以上の化合物を調べて、原料を配合しながら作り上げたという。原料のほとんどは米国内で調達できるため、地政学的リスクに影響されることなく、安定的に確保できる。

味や風味もコーヒーやココアに近いものを再現しており、大学と実施した調査では被験者の60%が高級ブランドのコーヒーよりも代替コーヒーの味を好んだとの結果も得られた。

代替品はパウダーや液体、固形など製造方法に合わせて提供でき、特定の栄養成分やカフェインを配合するなどのカスタマイズもできる。このため、メーカーは製造工程を大きく変更することなく、代替品を導入できる。

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LOGISTICS TODAY編集部
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