佐川急便、幹線輸送向け大型天然ガス車を初導入

荷主佐川急便は28日、大型天然ガストラック3台を幹線輸送用に初めて導入したと発表した。

これまでは、量産化されている小型車を中心に天然ガストラックを積極的に導入してきたが、昨年、日本ガス協会が実施した大型天然ガストラックの実証事業に協力し、「開発段階にあることで普及の進んでいなかった大型天然ガストラックが安定した航続距離を確保でき、中距離幹線輸送に対応可能」と実証されたことを受け、導入を決めたもの。

まず2014年3月をメドに大型天然ガストラック3台を購入し、埼玉・仙台間、東京・名古屋間、名古屋・京都間の3路線で幹線輸送に活用する。これにより、年間約11tのCO2削減効果を見込む。

同社は東京ガス、東邦液化ガスのガス事業者と環境優良車普及機構との共同で、環境省・国土交通省の連携事業「低炭素価値向上に向けた二酸化炭素排出抑制対策事業」に応募し、「大型CNGトラックを活用した低炭素中距離貨物輸送のモデル構築事業」として採択されており、車両購入費用は、この事業に交付される補助金を活用する。

同社の天然ガストラックは9月時点で4041台を保有しており、11年9月にトラック部門で保有台数が世界最多であると認定されている。また、天然ガストラックの導入を促進するため、独自に天然ガス充填スタンドを全国に22か所設置している。