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EC関連のAI市場、33年に291億米ドル規模に

2025年5月8日 (木)

調査・データReport Ocean(レポートオーシャン、東京都中央区)は7日、電子商取引(EC)におけるAI(人工知能)市場に関するレポートを発表した。

同市場は2024年に71億米ドルの評価額に達し、その後CAGR(年平均成長率)17%で大幅に成長、33年には291億米ドルに達すると予想されている。

同レポートでは、市場の主要な推進要因の一つとしてサプライチェーン管理へのAIの統合を挙げている。AIを搭載したツールは、需要予測、在庫管理、ロジスティクスの最適化において特に効果を発揮する。これらのソリューションにより企業は顧客のニーズを正確に予測し、在庫レベルを最適化し、運用コストを削減することができる。さらに倉庫や輸送システムにおいてAIによる自動化を導入することで、サプライチェーン全体の効率を高めてタイムリーな配送を確保し、物流の混乱を最小限に抑えることが可能になる。

一方、市場の成長に対する課題として高いコストがある。予算が限られている中小規模のEC企業にとって、AIシステムの開発と維持にかかるコストが依然として大きな障壁となっている。またAIが倫理的に偏った判断をする可能性があるといった課題にも適切に対処する必要がある。

ECにおけるAI活用の機会としては会話型AI、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)が注目されている。自然言語処理(NLP)を活用した会話型AIは24時間365日のカスタマーサポートを可能にする。またNLPは検索機能を強化し、音声による指示を可能にするためにも使用されるようになっており、直感的でユーザーフレンドリーなECプラットフォームを生み出している。またARやVRの技術は顧客が自分のスペースで商品を視覚化したり、バーチャルで商品を試したりできるようにすることでショッピング体験を向上させている。

地域別でみると、北米は最先端技術の早期導入と、AmazonやShopify(ショッピファイ)といった大手EC企業の存在により市場で最大のシェアを占めている。同地域は強固なデジタルインフラや高いインターネット普及率、AIの導入を支援する規制の恩恵を受けており、さらにプライバシーと倫理的なAIの実践に重点を置いているためAIを活用したECソリューションに対する消費者の信頼も高まっている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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