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カクヤスと筑波大、酒・食文化を共同研究

2025年5月29日 (木)

荷主カクヤスグループは28日、22日付で筑波大学との共同研究契約を締結したと発表した。

この共同研究は、酒や飲食文化の次世代への継承とその発展を目的としており、筑波大学医学医療系地域総合診療医学の吉本尚准教授の研究グループと連携して実施される。研究テーマはQOL(生活の質)と飲酒様式などに関するもので、両者の知見や強みを生かし、科学的根拠に基づくアプローチを展開していく。

背景には、日本の「伝統的酒造り」が2024年12月にユネスコ無形文化遺産に登録されることが決定したことがある。「伝統的酒造り」は、杜氏や蔵人らが日本各地の気候や風土に合わせ、こうじ菌を用いて築き上げた日本酒や焼酎、泡盛などの醸造技術である。これらの酒は、結婚式や成人式、お正月などの節目を祝う場に欠かせない存在として受け継がれてきた。

一方で、国内の酒類市場は人口減少や高齢化、若年層の酒離れ、健康志向の高まりなどを背景に縮小傾向にある。このような課題に対応するため、100年以上にわたり酒類販売業を営んできたカクヤスグループは、酒や飲食文化の継承を自社のサステナビリティの重要課題と位置づけた。今回の産学連携はその一環であり、文化の魅力発信や社会課題の解決に向けた関係者との連携も視野に入れる。

研究を主導する吉本准教授は、これまでにアルコール健康障害に関する地域医療連携やノンアルコール飲料・微アルコール飲料の効果検証など、飲酒と健康に関する研究に注力してきた。また、センター長を務める筑波大学健幸ライフスタイル開発研究センターでは、健康で幸せなライフスタイルの実現を目指す研究を進めている。

共同研究の具体的な内容としては、若年層の酒離れの要因を解明するため、飲酒理由の経年変化に関する調査と文献考察を行う予定。これにより、時代の変化に応じた酒・飲食文化の適応と発展に資する情報を得て、今後の戦略に活用していく考えだ。

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LOGISTICS TODAY編集部
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