調査・データ矢野経済研究所(東京都中野区)は28日、国内の流通加工市場の規模に関するレポートを公表し、2023年度の物流工程での流通加工国内市場規模(事業者売上高ベース)は1兆800億円に上ると推計した。物流総市場規模23兆4015億円の4.6%を占めている。
近年、入出庫作業や保管業務など従来型の物流機能にとどまらず、流通加工などの付加価値サービスを組み合わせたワンストップサービスを提供する物流事業者が増加している。
物流加工が注目される背景には、国内貨物輸送量の減少や輸送効率化ニーズの拡大、自動化倉庫の普及、EC(電子商取引)の進展などがあり、流通加工は、物流事業者や荷主企業にとって差別化や収益拡大を図るうえで重要性を増している。24年度についても市場規模は前年度比2.8%増の1兆1100億円となる見込みで、輸送や保管など従来型の物流業務以上の伸びが期待される。
同研究所は、今後の規模拡大のポイントは「サプライチェーンにおける流通加工の最適化」だと指摘。「これからの物流事業者の流通加工は、荷主企業の課題やニーズを把握し、サプライチェーン全体の効率化を推進する提案型ビジネスへと進化し、より一層拡大していく」としている。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com