サービス・商品産業用冷凍機などを製造販売する前川製作所(東京都江東区)は2日、同社のCO2コンデンシングユニット「COPEL」(コペル)の対応温度域をマイナス50度までの超低温域にまで広げ、ブラインクーラーとしても利用できるようにしたと発表した。さらにCOPEL専用の故障予知診断付き管理システム「COPEL CONNECTED」も発売し、設備管理の負荷低減や安定稼働を図れるようにした。

▲(左から)マイナス50度対応のCOPEL-F30とCOPEL-F7(出所:前川製作所)
COPELシリーズは、温度域や用途に応じて5種類のモデルがあるが、その中の「COPEL-F30」「COPEL-F70」をことし3月から、マイナス50度の超低温域を必要とする小規模、中規模に対応可能なモデルとして販売している。これまで超低温域に対応できる自然冷媒機器は、大規模施設向けの空気冷凍システム「PascalAir」(パスカルエア)のみだった。
また、4月に発売されたCOPEL専用の故障予知診断付き管理システム「COPEL CONNECTED」は、自然冷媒機器の導入は初めてだという事業者向けに、設備の安定稼働や設備管理の負荷低減のため開発された。
COPELの運転データをリアルタイムで蓄積し、運転状態を記録するほか、日報や月報の作成も可能で、履歴データはウェブ上で閲覧できる。また、AI(人工知能)が運転データから異常となる変化を検出し、故障を予知して事前に警告。異常発生時はすぐにメールで通知する。
国は代替フロン分野で、2050年にカーボンニュートラルを達成するとの目標を掲げており、今後、中規模、小規模施設でHFC(代替フロン)を使った機器の入れ替え需要が高まると予想される。同社は今後、新たな製品の開発だけでなく、導入後の管理のしやすさ、効率的な運用をサポートするシステムの開発にも注力。「自然冷媒機器への入れ替えを検討中の企業や、各業界で新設が進む冷蔵倉庫への提案力を強化していく」としている。
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