ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

今年上半期の人手不足倒産、物流業は28件

2025年7月4日 (金)

調査・データ帝国データバンク(TDB)は4日、今年上半期(1-6月)の人手不足を要因とする「人手不足倒産」の件数は202件で、上半期としては2年連続で過去最多を更新したと発表した。「2024年問題」が懸念された物流業や建設業での倒産が目立ち、同社は今後も高水準での推移が見込まれるとしている。

同社のレポートによると、従業員の退職や採用難、人件費高騰などを原因とする人手不足倒産(法的整理、負債1000万円以上)は、前年上半期の182件から20件増加した。

業種別では、建設業が前年同期比1件増の54件で過去最多となり、物流業の28件(同1件増)が続いた。昨年4月から時間外労働の上限規制が適用になり、「2024年問題」が懸念されていた建設業と物流業で全体の40.6%を占めた。

また、老人福祉事業が12件(同10件増)、労働者派遣業が11件(同10増)、受託開発ソフトウェアが7件(同5件増)などと労働集約型のサービス業でも増加が目立った。

人手不足の解消には生産性の向上が求められるが、同社が実施した設備投資に関する企業の意識調査によると、「DXの推進」や「情報化関連(IT化、AI活用など)」といったデジタル投資に対する中小企業の関心は、大企業に比べて10ポイント以上下回っている。このように小企業がデジタル投資に消極的なうえ、人件費の高騰や転職市場の活発化といった状況を考えると、中小企業は今後も人材確保で苦慮することが予想される。

このため同社は「中小企業は働き手から『選ばれる企業』となれるよう独自性、優位性を追求し、その魅力を効果的に発信することが必要だ」としている。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com

LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。

ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。