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内航主要社の6月輸送、前年同月比1%減

2025年8月18日 (月)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)はこのほど、ことし6月分の内航主要オペレーター(58社)の輸送動向調査の結果を公表した。6月の油送船(タンカー)の輸送量は802万5000トン(キロリットル)で、前年同月と変わらず、前月比では3%の増だった。貨物船の輸送量は1639万4000トンで前年同月比2%の減、前月比で7%増加した。

タンカー輸送量を品目別にみると、黒油は前年同月と変わらず、原子力発電所の稼働率の上昇や、そのほかのエネルギーへのシフトで発電所向けの需要は低調となっている。また、一部船舶の陸側の人手不足による長期停船や製油所の定期修理などの影響もあった。白油(ガソリン・灯油・軽油)も前年同月と変わらず、低調に推移したが、冬場に向けて灯油の備蓄輸送が始まったため、全体として前年同月並みとなった。

ケミカルも前年同月と変わらず、定期修理がなかったこともあり、輸送量が増加した船社があった。また、一部でキシレンの輸送が見られ、前年同月並みの水準を維持した。高圧液化は前年同月比4%増だった。エチレンと塩ビモノマーはプラントの定期修理の影響で減少が見られたが、LPGでブタンの転送需要が発生し、液体アンモニアも増加したため全体として増加した。

高温液体は同10%減で、アスファルトや硫黄などの減少で全体的に低調だった。耐腐食も7%の減で、硫酸が増加した一方、プラントの定期修理の影響で苛性ソーダ、そのほかの腐食性液体が減少した。

貨物船輸送量を品目別に見ると、鉄鋼は3%減で鉄鋼製品出荷量の減少が続いている。原料も3%減で、前月に好調だった石灰石が減少し、金属鉱の減少も続いている。燃料(石炭、コークス)は2%増で、猛暑によって火力発電所向けの石炭需要が旺盛となった一方、コークスが減少した。

紙・パルプは27%増で、前月と同様、紙製品はマシントラブルや品質不良によってイレギュラーな輸送が発生した。木材は、バイオマス燃料の木材チップの輸送が顕著となった。

雑貨は3%減で、一部で備蓄米のスポット輸送が続いており、医薬品や飲料などの輸送も目立った。しかし、自動車部品や工業品の輸送需要が、前月に続いて減少したため、全体で減少した。自動車は2%増で、前年同月が認証不正問題による影響で減少したため、その反動増となっている。セメントは7%減で、前月に続き、専用船の減船や入渠船で減少している。

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