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内航主要社の8月輸送量、前年同月比6%増

2025年10月9日 (木)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)はこのほど、ことし8月分の内航主要オペレーター(58社)の輸送動向調査の結果を公表した。8月の貨物船と油送船による内航輸送量は前年同月比6%増で、7月に発生したカムチャッカ半島沖マグニチュード8.8地震の影響で8月へ繰り越された貨物があった。貨物船は全ての品目で輸送量が増加し、油送船は白油やケミカル、高圧液化、耐腐食が増加する一方、高温液体は減少した。

調査結果によると、貨物船の輸送量は1613万1000トンで前年同月比8%増加、前月比で4%減少した。油送船(タンカー)の輸送量は803万2000トン(キロリットル)で、前年同月比4%増、前月比で5%増加した。

タンカー輸送量を品目別にみると、黒油は前年同月と変わらず、猛暑の需要期にもかかわらず、電力向け輸送の実績のない社も見られ、転送需要も振るわないなど低調な状況が続いている。白油(ガソリン・灯油・軽油)は 前年同月比2%増で、軽油の輸送が減少した一方、ガソリン、灯油、ジェット燃料が増加した。

ケミカルは 同23%増で、台風や荒天避難の影響が少なく、順調に推移した。また、キシレン輸送が減少したもののトルエンの輸送が増加した。高圧液化は4%増で、エチレンと塩ビモノマーが減少した一方、LPG、液体アンモニアの増加が高圧液化全体の輸送量を押し上げた。高温液体は 4%減で、アスファルトの製油所間転送が減少したため、高温液体是全体を下押した。耐腐食は 14%増で、苛性ソーダやその他の腐食性液体が増加した。

一方、貨物船輸送量を品目別に見ると、鉄鋼は15%増で、前月の津波の影響で繰り越された貨物があったほか、8月としては珍しく荒天による影響は軽微だった。原料(石灰石・スラグ等)は 8%増で、石灰石とスラグ、非金属鉱が増加した。

燃料(石炭、コークス)は9%増で、コークスは減少したものの、石炭の輸送が旺盛だった。紙・パルプは30%増で、紙、木材、パルプのいずれも増加した。雑貨は2%増で備蓄米のスポット輸送が引き続き発生しているほか、北海道航路では農産品の輸送が始まった。農作物のうちタマネギは猛暑と少雨のため不作で、小玉が目立ち出荷も低調となっている。ニンジンやバレイショはまずまずの出荷となった。自動車は6%増だった。前年同月は台風が複数発生し、一時的な工場の稼働停止もあったが、ことしは台風の影響はなく、その分輸送量が増加した。セメントは 同7%増で、前年同月が低い水準だったことが増加の要因となっている。

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