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医療物流に循環型モデル、豊田通商など実証

2025年8月22日 (金)

M&Aコーザル・ファウンドリ(スペイン、日本法人:東京都渋谷区)は21日、豊田通商と新興国市場での持続可能で公平な医療物流の構築を目的とした業務提携に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。両社は「Clean Loop(クリーンループ)構想」と銘打ち、ワクチン配送と医療廃棄物回収を統合する双方向型ロジスティクスモデルを共同開発する。

現在の医療物流は、ワクチン配送と廃棄物回収を別々に行う非効率な仕組みが主流で、環境負荷やコスト増につながっている。新構想では、ワクチンを運ぶ冷蔵車両が復路で廃棄物を回収する「完全循環型システム」を導入。コーザル・ファウンドリのAI(人工知能)が需要予測やルート最適化を担い、空荷走行を減らすことで燃料使用量やCO2排出を削減しつつ、遠隔地への公平なアクセスを実現する。

コーザル・ファウンドリはスペイン・バルセロナに本拠を置くAIスタートアップで、ゲイツ財団やグーグルなどから支援を受け、アフリカやアジアの医療・公共分野で需要予測や在庫管理の高度化に取り組んできた。自己進化型AIを強みに、現場の利用データを学習しながら精度を高めるソリューションを提供している。

豊田通商はアフリカなどで展開するワクチン保冷輸送車(RVTV)の開発・普及に実績があり、コールドチェーン整備で存在感を発揮してきた。両社はそれぞれの知見を融合し、効率性と安全性を高めた次世代の医療物流モデルの構築を進める。今後は地域選定を経て実証事業を開始し、成果を国内外の関係機関と共有。持続可能な医療物流インフラとしてスケールアップを図る方針だ。

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LOGISTICS TODAY編集部
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