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世界の小売ロジスティクス市場、年平均12.9%成長

2025年8月26日 (火)

調査・データアステュート・アナリティカ(東京都中央区)は22日、世界の小売ロジスティクス市場に関するレポートを発表した。

同市場は24年に2853億4000万米ドルと評価され、その後、年平均成長率(CAGR)12.9%で成長し、2033年には8503億7000万米ドルの市場規模に達すると予測されている。

レポートによると、24年の時点で米国における小売取引全体の38%をオンライン注文が占めるようになり、戦略的に配置されたマイクロフルフィルメントセンター(MFC)の普及を促進。このような近接性を重視したネットワークにより、即日配達の普及率は14ポイント上昇し、集荷から出荷までの平均時間はわずか27分に短縮。また大手小売チェーンの57%が店舗内在庫を活用することでラストワンマイルの配送距離を33%短縮し、2時間以内の配送を61%の世帯に拡大している。

また現在、小売企業の64%が配送ルートを最適化するためにAI(人工知能)を活用したダイナミックルーティングを導入しており、輸送コストを18%削減し、初回の配送成功率を12ポイント向上させている。自動化も重要な役割を果たしており、大型物流センターでは自律移動ロボットがピッキングの31%を実行し、労働生産性を26%向上させている。さらにドローンとRFID技術の活用が配送精度と在庫精度をさらに高めている。

一方、労働力不足とエネルギーコストの上昇が同市場で重要な課題となっている。こうしたリスクを軽減するため、ロジスティクス・プロバイダーは電気自動車(EV)や自律走行車の導入を急ピッチで進めており、EPAのデータによると24年時点で電気式大型トラクターの普及率は23%、26年には48%に達すると予測されている。また23年8月以降、段ボール価格が18%上昇するなどパッケージングコストは大幅な変動に見舞われてており、さらにディーゼルの価格変動はコスト圧力をさらに悪化させている。こうした課題に対抗するため、ロジスティクス・プロバイダーはダイナミック・パッケージング・ソフトウェアや再生可能エネルギーソリューションの採用を増やし、コストの安定化とCO2排出量の削減を図っている。

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