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三菱商事、国内洋上風力発電事業から撤退

2025年8月29日 (金)

荷主秋田県と千葉県の沖合で計画されている洋上風力発電を進めてきた大手商社の三菱商事は8月27日、「想定を上回る事業環境の変化を受け、事業性の再評価を行った結果、開発を取り止めざるを得ないとの判断に至った」として、事業からの撤退を表明した。

洋上風力発電の推進を図る政府は、風力発電に適した海域を「促進区域」に指定して事業者を公募。これまでに10の海域で事業者が決まっている。

三菱商事は2021年の第1回の公募で中部電力の子会社などとともに事業体を組み、秋田県能代市・三種町・男鹿市沖と、由利本荘市沖、千葉県銚子市沖の3つの海域で事業を落札した。当初の計画では、3つの海域で28年から30年にかけて発電を始め、計134基の風車で170万キロワットを発電するとしていた。

しかし、ことし2月に「インフレや円安、金利上昇などで事業環境が世界的に大きく変化している」として、事業性を再評価していることを明らかにし、24年第3四半期連結決算で522億円の損失を計上した。

撤退の理由について同社は「事業者に選定されて以降、新型コロナウイルスの蔓延やウクライナ危機に端を発したサプライチェーンのひっ迫、インフレ、為替、金利上昇など、洋上風力業界を取り巻く事業環境は世界的に大きく変化し続けてきた」とし、「コストやスケジュール、収入などあらゆる面において、さまざまな手段・可能性を追求しながら事業性の再評価に取り組んできたが、事業パートナー間で協議を行った結果、実行可能な事業計画を立てることは困難であるとの結論に至った」と説明している。

また、「地元をはじめ、関係者の期待に応えられない結果となったことを重く受け止めている」と謝罪したうえで、「洋上風力を含む再生可能エネルギーは日本にとって重要な電源であるとの認識に変わりはなく、事業環境を注視しながら、脱炭素社会の実現に向けて引き続き取り組んでいく」とした。

同社と事業を進めてきた中部電力も同日、正式に撤退を表明した。26年3月期の連結決算で170億円程度の損失が発生する見込みだとしている。

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