荷主解体工事や産業廃棄物処理などを手掛ける大栄産業(群馬県前橋市)と、同グループで再生可能エネルギー関連事業を手がけるREK(同)は23日、日本国内で系統用蓄電池事業とAI(人工知能)データセンター事業に本格参入すると発表した。台湾に本社を置く台湾TRUEWINテクノロジーと、台湾プラスチックジャパンニューエナジー(FORMOSA、東京都港区)と14日に戦略的パートナーシップ契約を結んでおり、系統用蓄電池一括受注サービス「D-Package」の提供を開始するほか、フレキシブルパネルやペロブスカイトによる太陽光発電事業などを展開する。

▲調印式(出所:大栄産業)
同グループは東京都を中心に再生可能エネルギー事業や総合解体工事業、産業廃棄物処理業、リサイクル事業など環境防災事業を展開している。こうした経験を生かして、再生可能エネルギーの普及とエネルギーの安定供給に寄与し、環境配慮型経営への転換を図ろうと系統用蓄電池事業への本格的参入を決めた。
パートナーシップ契約を結んだTRUEWINはグリーンエネルギー発電施設や蓄電システム製造などの開発、製造などを手掛けており、FORMOSAも産業用蓄電システムの開発などを手掛けている。
今後3社は、日本国内でBESS(定置型蓄電システム)市場の開拓やシステムの普及に向けて協力する。また、同グループが指定する国内100か所の施設向けに、合計800メガワット時規模の製品を供給し、実績の構築を図る。導入にあたっては、相互支援によって高効率な蓄電プロジェクトを実現し、最終的には、日本国内での系統用蓄電池ブランドの共同構築を目指す。
同社グループでは、今後5年間で系統用蓄電池事業D-PackageとAIデータセンター建設に総額500億円規模の投資を予定しており、そのうち30億円を、自社の蓄電所建設、初期導入、開発体制の強化に充てる。既に自社所有用地にTRUEWINの系統用蓄電池モデル地区を建設することが決定しており、D-Packageスタートモデルとして3社が連携する。
将来的には、電力取引市場への対応や、バーチャルパワープラント(VPP)構想との連携も視野に入れており、電力業界のデジタル化や分散化の流れに合わせた柔軟な事業展開を図る。さらに、ESG投資やグリーンファイナンスなどによる資金調達も検討している。
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