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GHG算定「Kkuon」に製品単位の排出量管理機能

2025年10月30日 (木)

産業・一般温室効果ガス(GHG)算定プラットフォーム「Kkuon」(ケークオン)を運営するフューチャーアーティザン(東京都品川区)は30日、Kkuonに製品単位での排出量を算定できる機能を追加したと発表した。サプライチェーンから求められる製品単位での排出量開示要請に対し、より精度の高いデータで迅速に対応できるようになる。

今回のバージョンアップに合わせて、スコープ1(自社からの直接排出)とスコープ2(購入電力などの間接排出)の算定に特化した基本機能を無償で提供し、企業やサプライヤーが初期段階から無理なく脱炭素経営に取り組めるよう支援する。

Kkuonはサプライチェーン全体のGHG排出量を効率的に管理、可視化できるプラットフォームで、スコープ1から3までの排出量を自動的に算定し、データの分析や部署ごとの排出量の管理ができる。

GHG排出量の削減を巡っては、欧州を中心にサプライチェーンでのGHG排出量の開示要請が厳格化するなど、製造業に対する国際的な脱炭素規制と要請が急速に強まっている。これらの規制などへの対応は、企業の国際競争力やサプライチェーンへの参入資格に直結しており、対応の遅れがビジネス機会の喪失や市場撤退のリスクにつながりかねない。

しかし、製造現場ではサプライヤーからの排出データの収集の難しさや、集計や報告の手間などを理由に、データの整合性や精度を確保できず、取引先からの開示要請に迅速に対応できないケースも少なくない。

このため、同社はKkuonに製品ごとのGHG排出係数(原単位)を登録、一元管理し、スコープ1・2・3のGHG排出量から排出係数を自動で算出する「按分計算機能」を新たに搭載した。これによって企業全体のGHG排出量管理の精度と効率が大幅に向上する。

また、排出係数をサプライヤーと共有できる「製品原単位共有機能」も搭載した。共有された排出係数を活用することでスコープ3のカテゴリー1(購入した製品・サービス)の算定精度が向上する。

現在、Kkuonは自動車部品業界を中心に製造業各社で導入が進んでおり、同社は今後、電機や機械、化学、食品など、より複雑なバリューチェーンを持つ業種への展開を進めるとしている。

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