
(出所:アイディオット)
環境・CSRDX(デジタルトランスフォーメーション)支援のシステム開発などを手がけるスタートアップ、アイディオット(東京都渋谷区)は25日、同社の井上智喜社長が、東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻の「先端物流科学特論II」の授業で特別講義を行ったと発表した。テーマはAI(人工知能)やデータを使った物流問題や都市問題の解決で、井上社長は同社が展開するサービスを取り上げながら、課題解決の糸口を見つける方法などについて語った。
井上社長は東京都立大学在学中の2014年に同社を創業。AIとソフトウエアの開発事業を展開している。
同社が開発したクラウドITサービス、アイディオット・デジタルツイン(ADT)は、物流現場の拠点情報や入出庫実績、在庫情報などさまざまなデータを、国土交通省が策定した「物流情報標準ガイドライン」に準拠した形式でリアルタイムに可視化する。これによって、迅速に現場の課題を特定し、改善に向けたシナリオをシミュレーションできる。
今月17日に行われた講義で井上社長は、ドライバー不足や小口配送の急増、環境負荷の低減要求といった課題を抱える物流業界について、「技術は進歩しているのに企業の仕組みやデータ活用が追いついていない」「企業ごとにデータが分断され、サプライチェーン全体を俯瞰できない」といった「構造的なギャップ」が存在していると指摘。今後、輸送力の不足が懸念される物流の危機や都市の複雑化は、一企業や行政だけでは解決しきれない構造的課題となっているとした。
そうした課題を解決する一助となるのがADTだとし、ADTを使った解決策を提示。現実のサプライチェーンをデジタルツイン上に再現し、膨大な制約や選択肢を自在にシミュレーションすれば、複雑な問題に対して最適な解を導き出すためのアプローチとなるとした。
講義を終えた井上社長は「最適化AIやデジタルツインは、現場の意思決定と社会課題の解決をつなぐ橋渡しとなる技術だ。講義中の学生の視点や問いかけは、実装側としても大きな刺激となった。今後も、学術と産業が交わる場で、日本の物流や都市の未来を共創していきたい」などとコメントした。
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