
▲ばら積み運搬船「SG LAGOON」(出所:今治造船)
荷主今治造船(愛媛県今治市)は5日、LNG燃料20万9000載貨重量トン型ばら積み運搬船「SG LAGOON」を完成し、4日に西条工場で引き渡したと発表した。
船体は共通構造規則(CSR BC&OT)に適合し、重油とLNG(液化天然ガス)の両方を燃料として使用できるケープサイズばら積み貨物船となる。LNG燃料タンクを居住区船尾側の上甲板に配置し、重油専焼船と同等の貨物容積を確保した。各貨物艙にはトップサイドタンクとホッパータンクを備え、鉄鉱石など比重3トンの高比重貨物を隔艙積みできる。
環境面では、重油使用時でも国際的なCO2放出抑制指標(EEDI)のフェーズ2だけでなく、フェーズ3要件(基準値から30%以上削減)も満たす設計となっている。LNGを燃料とする場合、CO2排出量を20-30%削減できるほか、硫黄酸化物(SOx)の排出を100%削減可能とされる。主機関には選択触媒還元装置(SCR)を搭載し、窒素酸化物(NOx)3次規制にも対応した。さらに発電機と補助ボイラーは二元燃料仕様で、LNGタンク内のボイルオフガスを有効活用できる。
本船の主要寸法は全長299.99メートル、幅50メートル、深さ25メートルで、載貨重量21万141トン、総トン数11万690となる。
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