行政・団体環境省は27日、「資源循環ネットワーク形成・拠点構築に関する提言」を取りまとめたと発表した。再生材サプライチェーンの強靱化に向け、2030~2035年頃を目標とした将来像と施策の方向性を示した。
日本は金属や石油などの資源の多くを輸入に依存しており、近年は資源の輸出規制や地政学リスクの高まりにより供給不安が顕在化している。一方、国内で発生するリサイクル可能資源の多くが海外流出や焼却・埋立に回されており、再生資源の活用は限定的にとどまっている。このため、再生材を質・量・コストの面で安定的に供給できる体制の構築と、需要拡大を含めた市場形成が重要な政策課題となっている。
同提言は、製造業や資源循環事業者、自治体など約240者へのヒアリング調査をもとに策定された。対象は鉄スクラップやアルミ、電子スクラップ、廃プラスチック、廃リチウムイオン電池、使用済太陽光パネルなど10の循環資源に加え、北九州市と室蘭市の地域事例。調査では、資源の海外流出や不適正処理、リサイクル技術やインフラの未整備、再生材需要の不足、事業採算性の不透明さなどの課題が指摘された。
これを踏まえ、提言では①公正な競争環境の整備と適正処理の確保、②循環資源の回収量拡大、③再生材の品質確保、④再生材および再生材利用製品の需要創出、⑤規模拡大や効率化による事業性確保――の5つを柱とする対策の方向性を提示した。
さらに、資源循環拠点の整備や企業間ネットワークの構築を通じて、再生材サプライチェーン全体の最適化を進める必要性も指摘した。
今後は、国や自治体、企業が連携し、制度整備やインフラ投資を進めながら、国内資源循環の高度化と市場拡大を図る。これにより、資源の海外依存低減や経済安全保障の強化に加え、資源循環産業の成長分野化も視野に入れる。
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