ロジスティクス商船三井は30日、日本財団が主導する無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」の第2ステージ成果を発表した。用途の異なる実証船4隻すべてが国土交通省の船舶検査に合格し、自動運航船として商用運航を開始した。人の介入を前提としつつ特定条件下で自律航行が可能な「レベル4」に相当する運航が実現し、社会実装は次の段階に入った。
対象は新造内航コンテナ船「げんぶ」、旅客船「おりんぴあどりーむせと」、RORO船「第二ほくれん丸」、既存内航コンテナ船「みかげ」の4隻。新造船に加え既存船の改修(レトロフィット)でも自動化を実現し、異なる航路・運用条件下での適用可能性を検証した点が特徴だ。周辺認識、航行判断、避航計画などの機能を統合し、船上システムと陸上支援の連携で安全性を担保する設計を採用した。

▲「第二ほくれん丸」(出所:日本財団)
運航は衛星回線や携帯通信を通じて陸上支援センターと接続し、複数船舶を同時に監視・支援する体制を構築した。兵庫県西宮市の常設拠点に加え、移動型の支援センターも整備し、災害時などの冗長性も確保した。商用運航中の複数船舶を同時に遠隔支援するデモも実施され、運用モデルの具体化が進んでいる。
同プロジェクトには53社が参画し、船上・通信・陸上の各システムを統合した運航基盤を開発してきた。商船三井は既存内航コンテナ船の自動化に関与し、運航管理やリスク評価、検査対応などを担った。
内航海運では船員不足や高齢化、ヒューマンエラー起因の事故が構造課題となっている。省人化や労務負担軽減、安全性向上に向け、今回の成果は一つの到達点といえる。一方で、完全無人化に向けた制度整備や責任分界、コスト構造の整理など課題は残る。実証から実装へ移行するなかで、技術と制度の両面での整合が今後の焦点となる。
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