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ナフサ不足、道内製造業3割に調達リスク

2026年5月8日 (金)

調査・データ帝国データバンク(東京都港区)は4月30日、北海道におけるナフサ由来製品のサプライチェーン動向調査を公表した。中東情勢緊迫化に伴うナフサ価格高騰や供給不安を背景に、北海道内では製造業1514社がナフサ関連取引に関与していることが判明。集計対象となった製造業4650社の32.6%に相当し、道内製造業の3割が調達リスクに直面する可能性があると分析した。

調査では、エチレン、ポリオレフィン、ポリスチレン、合成ゴム、塩化ビニル樹脂などを製造する主要石油化学メーカー52社を起点に分析。メーカーと直接取引する一次取引先に加え、商社や問屋経由の二次取引先までを対象とした。

▲ナフサ関連サプライチェーンの二次流通まで(クリックで拡大、出所:帝国データバンク)

ナフサは、プラスチック、包装材、合成樹脂、化学溶剤など幅広い製品の基礎原料で、食品包装、住宅資材、自動車部品、電機製品など広範な産業の上流を支える。供給制限や価格高騰が続けば、川下の中小製造業を中心にコスト上昇や事業継続リスクが高まる可能性がある。

業種別では、「パルプ・紙・紙加工品製造」が58.2%で最も高く、段ボール箱や重包装紙袋メーカーなどが含まれた。次いで「化学工業、石油・石炭製品製造」が55.1%、「食料・飼料・飲料製造」が41.7%。「窯業・土木製品製造」は38.3%、「鉄鋼・非鉄金属・金属製品製造」は32.7%となった。

企業規模別では、資本金1億円未満の中小企業が1417社と全体の93.6%を占めた。価格転嫁力の弱い中小企業では、原材料高騰が収益圧迫につながりやすい。

物流面では、包装材不足や化学製品供給制限が続けば、食品物流や建材物流などの荷動きにも波及する可能性がある。実際、足元ではエチレン減産の動きに加え、シンナーなど溶剤類、断熱材、食品用フィルムなどで品薄や販売制限も発生。大手住設機器メーカーではユニットバス受注停止の動きも出ている。

政府は「必要量は確保できている」と説明する一方、流通の目詰まり解消が課題としている。ただ、石油化学製品のサプライチェーンは裾野が広く、帝国データバンクは、多くの製造業が連鎖的な「事業縮小リスク」にさらされる可能性を指摘している。

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LOGISTICS TODAY編集部
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