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SGHDは越境EC伸長で増収、国際物流は利益急減

2026年5月8日 (金)

財務・人事SGホールディングス(SGHD)が8日発表した2026年3月期連結決算は、売上高が前期比11.2%増の1兆6447億6200万円、営業利益が同2.7%増の902億4700万円、最終利益が1.6%増の590億6600万円となった。台湾系フォワーダーのモリソン・エクスプレス・ワールドワイドの連結化や、越境EC(電子商取引)貨物の増加が増収を支えた。一方で、国際物流市況の低迷や人件費・外注費上昇が利益を圧迫し、利益成長は限定的だった。

物流業界では24年問題対応の継続に加え、物価・人件費上昇、大手EC事業者による自社配送網拡大など、競争環境の変化が続いている。SGHDも決算資料の中で、中東情勢の長期化や米国通商政策によるサプライチェーン混乱をリスク要因として挙げ、「不確実性の高い状況が継続している」との認識を示した。

主力のデリバリー事業では、宅配便取扱個数が4.0%増の13億6000万個となった。特に越境EC貨物の伸長が全体を押し上げ、BtoC荷物が増加した。飛脚宅配便は4.2%増の13億2400万個だった。一方、越境EC増加に伴う小型荷物比率上昇で平均単価は低下した。ただ、適正運賃収受を進めたことで、営業利益率は維持したとしている。

デリバリー事業の売上高は4.5%増の1兆485億1000万円、営業利益は2.6%増の701億4000万円だった。費用面では、委託単価引き上げやベースアップにより人件費・外注費が増加したほか、25年11月後半に発生した想定超の荷物増加に対応する追加車両・人員確保コストも利益を圧迫した。

ロジスティクス事業は、名糖運輸など旧C&Fロジホールディングスの連結効果が通期寄与したことで大幅増収増益となった。売上高は41.7%増の2027億9800万円、営業利益は48.5%増の62億7800万円。低温物流や共同配送領域の拡大が背景にある。SGHDは今後、国内屈指のコールドチェーン構築を掲げ、低温ECや共同配送、海外低温物流の拡充を進める方針だ。

一方、新設したグローバル物流事業は収益性悪化が鮮明となった。売上高は25.4%増の3215億9600万円となったものの、営業利益は96.1%減の1億3700万円に落ち込んだ。モリソンの連結効果で売上は拡大したが、既存のエクスポランカで航空貨物需要低迷や市況悪化が続いたことが響いた。

特に、米国通商政策の影響などで航空・海上運賃が第2四半期以降も下落傾向となり、ピークシーズン需要が弱含んだことが収益を圧迫した。SGHDは、モリソンとエクスポランカ、国内国際部門を一体運営し、顧客共有やクロスセル、共同輸送などによる収益改善を進める方針を示した。

27年3月期は、売上高1兆7400億円、営業利益970億円を予想する。グローバル物流事業では営業利益40億円を見込み、今期比で大幅回復を計画する。中期経営計画「SGH Story 2027」では、「トータルロジスティクスの高度化とグローバル物流基盤の拡大」を掲げ、31年3月期に売上高2兆2000億円、営業利益1400億円を目指す。

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