産業・一般総合物流事業を手がけるギオン(相模原市中央区)は、パシフィコ横浜(横浜市西区)で5月14日に開催された「ジャパントラックショー2026」の主催者特別講演に登壇し、物流会社の人的資源管理(HRM)戦略について発表した。パネルディスカッションには、ギオンのほか、アサヒロジスティクス、花王ロジスティクスが参加し、ドライバー不足や人材育成、エンゲージメント向上を巡り意見を交わした。
ギオンからは上席執行役員兼管理本部長の須藤亮平氏が登壇した。同社は「入り口を広げて、出口を減らす」を軸に、採用、定着、可視化、生産性・育成の4テーマで人材施策を紹介。採用面では、求人媒体に依存しない導線づくりとして、オウンドメディア、リアル接点、リファラルの3軸を掲げた。note(ノート)やSNS、TikTok(ティックトック)を通じた社内発信、高校訪問、地域イベントへの参加などに取り組み、大阪の拠点では2年間で44人のドライバーがリファラル採用で入社したという。
定着策では、年間休日数を105日から115日、さらに120日へ段階的に引き上げ、2024年度から26年度にかけて最大33%のベースアップを実施した。物流業界の平均ではなく、全産業平均に近づける方針のもと、待遇改善を進めている。
また、4000人を対象にエンゲージメントサーベイを実施し、回収率は85%から90%へ上昇した。データの可視化、対話、改善のサイクルを回し、現場と人事が同じ指標を見ながら課題を議論する仕組みを整備。離職率の改善や上司・経営層への信頼度、仕事満足度の向上につなげている。
人材育成では、企業内大学「祇園塾」を毎年開催し、将来の中核人材の育成を進めている。
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