荷主カナダのNVROメタルズは10日、豪州の探鉱・鉱山会社ノーザン・テリトリーズ・リソーシズ(NTR)を買収し、豪州北部準州に重要鉱物の生産・処理拠点「NVRO Metals Hub」を設ける計画を発表した。鉱石、精鉱、鉱山廃棄物、尾鉱などから貴金属や重要鉱物を回収する独自技術「NVRO Process」の商業展開を加速する狙いがある。
買収は同社の豪州子会社を通じて進める。買収対価は総額2790万カナダドルで、支払いには1430万カナダドルの拠出金、北部準州政府向け環境保証金の積み増し分230万カナダドル、担保債権者への1000万カナダドル、取引費用130万カナダドルを含む。

▲オーストラリア北部準州に位置するNVRO金属ハブ(出所:NVROメタズ)
NTRは北部準州で48件の鉱区権を保有し、湿式製錬処理施設や関連インフラ、多金属資源を有する。既存プラントにはタンク浸出設備のほか、溶媒抽出、電解採取、樹脂パルプ回路があり、短期的には銅カソードやコバルト・ニッケル中間品の生産に活用できるという。施設の当初建設費は2億600万カナダドルで、インフレ調整後では3億1000万カナダドル規模とされる。
同社は第1段階として、ヒープリーチング、溶媒抽出、電解採取、沈殿処理を通じ、2027年第4四半期の生産開始を見込む。今後数週間以内に、酸化鉱と硫化鉱を含む資源に関する技術報告書の公表を見込むほか、26年後半には西豪州施設のパイロットプラントで硫化鉱の試験を進める。
重要鉱物を巡っては、電池、再生可能エネルギー、防衛、電子部品などの需要拡大を背景に、供給網の地域分散と回収技術の重要性が高まっている。NVROは、既存インフラを活用した集中処理拠点を整備することで、自社資源や第三者原料、鉱山廃棄物を処理する事業モデルを構築し、重要鉱物サプライチェーンの安定化に関わる構想を進める。
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