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JL連合会、適正運賃収受へシステム対応強化

2026年6月15日 (月)

ロジスティクス日本ローカルネットワークシステム協同組合連合会(JL連合会)は12日、第32回通常総会を都内で開催した。

冒頭、挨拶に立った迫慎二代表理事は、昨今の物価高やコスト増に対する運送業界の姿勢について言及。「物価が三十数年ぶりに上がっている。価格の見直しは当たり前に自然の流れのように、呼吸をするのと同じように上げていかなければならない」と述べ、インフレ傾向に合わせた適正運賃への定期的な見直しの必要性を強く訴えた。

迫代表理事は、為替や燃料価格の一時的な急変動に一喜一憂しすぎるべきではないとしつつも、運送事業者が直面しているコスト課題が多岐にわたることを指摘。「補助がなくなれば燃料費が上がるが、そのほかに人件費もどんどん上がっているほか、トラックも2000万円では買えなくなっており、タイヤ代や修理代などすべてが上がっている」と危機感を示した。さらに、人材確保や社員の生活維持に向けて「毎年3%から5%は(賃金を)上げていかなければ生活できなくなる」と述べ、原価上昇に見合った価格転嫁の必要性を強調した。

▲JL連合会代表理事の迫慎二氏

今回の通常総会では、2024年問題の定着や燃料価格の高騰といった激変の1年を振り返るとともに、26年度の「物流効率化法」完全施行に伴う構造改革に向け、全5議案の審議が行われた。

1号議案の25年度の事業報告に先立ち、概況報告が行われた。全体としては、24年問題の「余波」から「定着」へ移行するなかでの法規制対応と構造改革の成果が示された。中東情勢による燃料価格高騰への対応として適正運賃の確立が強く求められた結果、全国取引高は385億円、荷物・車両情報は合わせて12万件超の実績となった。平均運賃は前年同月比100%超を維持し、プラス基調が継続している。

組織管理教育事業部では組合員数減少の防止策としてローカルネットへの積極参加を促し、地域本部での実務者大会への研修費支援や増員活動予算の増額配布を実施。社会貢献活動として4人の「JL奨学生」を選定したことが報告された。また、システム委員会:適正運賃収受の促進に向けたシステム対応を行い、「標準的な運賃」の8割以上となる契約データが全体の4割に達するなど、運賃上昇の傾向が顕著となった。改正貨物自動車運送事業法に対応した新機能も提供を開始した。

さらに協働経済事業推進事業部では「おたすけマップ」において駐車場シェアリングサービス「トメレル」との相互協力や防災版の策定を進め、利便性を向上。広報面ではSNSでの定期投稿により、4か月でフォロワー数が2.5倍に増加した。

▲JL連合会総会の様子

第2号議案は26年度事業計画で、「選ばれる運送会社」を目指す構造改革を推し進めることが提言された。燃料高騰や人材不足に加え、デジタル技術を活用した物流DXへの未対応が失注に直結する懸念があることから、「選ばれる運送会社」としての技術活用と適正運賃の確立、取引の活性化に積極的に取り組む方針が示された。

具体的な事業計画として、まず組織拡充と魅力ある組織づくりに向けて、組織拡大を促す報奨金の支給や達成表彰といった支援活動を継続する。これに加え、新規入会理由の分析や減員防止策の検討を進めることで、魅力的な組織づくりと予算状況に応じた適正な事業運営を目指す。

また、輸送効率向上と共同購買の推進においては、外部との情報交換や協業により取引高と情報量の増加を図る。同時に、「JLおたすけマップ」を活用した効率化支援で求車求荷事業を改善するほか、SNSアカウントの活性化や、求人情報提供事業の改善研究を通じた人材確保にも取り組む。

次世代システムの開発とAI・API研究の分野では、ウェブシステム「ローカルネットNEXT」の利用促進を目的とした新機能の開発を推進する。さらに、将来的なAI(人工知能)やWeb API連携に関する調査研究も継続して実施する。安心安全な制度構築とビジョンの推進に向けては、事故防止の啓蒙や保険保証制度の周知徹底を図るとともに、時代に即した効率的な保険代理店のあり方を検討していく。加えて、中期ビジョン「NEXT 10」の進捗管理と中間報告の取りまとめと新たなJL認証の導入に向けた活動を推進する。

総会の最後に、26年度もJL連合会一丸となって、会員・組合員の意見を取り入れながら各課題の解決に努めるとして、引き続きの支援と協力を呼びかけた。(土屋悟)

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