荷主JFEエンジニアリング(東京都千代田区)は18日、第一三共ヘルスケア(中央区)と共同で、使用済みの「おくすりシート」(PTP包装)を含む廃プラスチックから化学品原料となる合成ガス(CO・CO2・H2)を生成する実証試験を実施し、合成ガスの安定生成に成功したと発表した。従来はリサイクルが難しかった医薬品包装材の資源循環実現に向けた取り組みで、将来的には使用済みシートを再び包装材原料として活用する水平リサイクルの可能性が広がる。
おくすりシートはプラスチックとアルミニウムを組み合わせた複合資材で、分離が難しいことから多くが焼却処理やサーマルリサイクルに回されてきた。2050年のカーボンニュートラル実現に向けて資源循環と温室効果ガス排出削減の両立が求められるなか、両社は新たなリサイクル手法の確立を目指していた。
今回の試験では、第一三共ヘルスケアが展開する「おくすりシート リサイクルプログラム」で回収した使用済みシートを含む廃プラスチックに対し、JFEエンジニアリング独自の廃棄物ガス化技術「C-PhoeniX Process」を適用。試験は、同社が進める廃棄物ケミカルリサイクルのうち、「廃プラスチックから合成ガスを生成する工程」を小ロットスケールで検証したもので、合成ガスの安定生成を確認した。
同プログラムは22年に開始された生活者参加型の回収事業。薬局やドラッグストア、病院、公共施設など100か所以上に回収拠点を設置しており、26年5月末時点の回収量は20トンに達し、これまでボールペンやトレー、ベンチなどへ再生利用されてきた。
今後は、回収量の増加にも対応し得る新たなリサイクルの選択肢として、建設予定の大規模廃棄物ガス化プラントで技術検証を進める。両社は医薬品包装材の資源循環モデル確立を目指し、ケミカルリサイクル技術の社会実装を加速させる。
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