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測量機材を空で運ぶ、山間部ドローン物流実装

2026年6月23日 (火)

ロジスティクスLe Ciel DRONE(ルシエル・ドローン、愛知県東郷町)は23日、新日土地家屋調査士法人(名古屋市中川区)と共同で、静岡県西部の中山間地域においてドローンによる測量機材運搬を実業務として実施したと発表した。4月16日に補助者なし目視外飛行となるレベル3.5飛行で行ったもので、実証実験ではなく測量業務の運搬工程として実装した。

今回の取り組みでは、土地家屋調査士による測量業務で必要となる機材を大型ドローンで運搬。山間部では測量機材を人力で運ぶ必要があり、急斜面での運搬作業が作業員の身体的負担や転倒・滑落事故のリスクにつながっている。加えて、人手不足や高齢化が進むなか、「機材運搬による負担が本来の専門業務を圧迫する」という課題が業界共通の問題となっていた。

▲今回使用した大型ドローン(出所:Le Ciel DRONE)

運航には最大離陸重量65キロの大型物流ドローン「DJI FlyCart30」を使用。Le Ciel DRONEが運航設計や飛行申請、実機運用を担い、新日土地家屋調査士法人が現場業務と連携する形で実施した。航空局への承認申請に加え、有人航空機関係11団体への事前周知やノータム発行依頼など、一連の運航管理プロセスを標準化したことも特徴だ。

同社は今回の事例について、「ドローンが使えるかを試す実証段階から、業務フローの一部として組み込む実装段階へ移行した」と位置づける。特設環境でのデモではなく、実際の測量案件に組み込まれたことで、同様の山間部案件への横展開が可能な運用モデルを構築したとしている。

(出所:Le Ciel DRONE)

一方で、山間部での運用では通信環境が大きな課題として浮上した。ドローンが利用する2.4ギガヘルツ帯や5.7ギガヘルツ帯の無線通信は、起伏の激しい地形や樹木の影響で通信が不安定になる場合がある。ドローンを必要とする山間部や災害現場ほど通信確保が難しいという業界共通の課題も改めて認識されたという。

今後は測量業界だけでなく、林業における苗木や資材運搬、インフラ点検向け資材輸送、建設・土木現場での工具搬送、自治体の防災物資輸送などへの展開を進める。

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