荷主NTTデータは24日、企業内の複数システムやデータ基盤を横断し、AI(人工知能)が一連の業務プロセスを自律的に実行できる環境構築支援サービスを2026年7月から提供すると発表した。営業、経営管理、調達・購買、コンプライアンスなどの業務領域を対象に、AIがデータ収集から分析、判断、申請処理までを一貫して実行できる環境の整備を支援する。
企業では近年、顧客管理や販売管理、データ分析などの業務が複数のクラウドサービスや業務アプリケーションに分散している。一方で、AI活用は個別システム内にとどまるケースが多く、複数システムを横断する業務では依然として担当者による情報収集や判断が必要となっている。
新サービスでは、AI活用に必要なデータ整備、業務ルールや定義などの業務文脈整備、システム連携基盤の構築を一体的に提供する。構造化データに加え、文書やメール、ログ、音声などの非構造データもAIが活用できる形に整備するほか、社内規程や業務ルールを構造化し、AIが判断の根拠として参照できる仕組みを構築する。
また、SalesforceやServiceNow、Snowflakeなど既存システムとAIエージェントを接続する基盤を整備し、AIが複数システムを横断して業務を遂行できる環境を実現する。認証・認可やアクセス制御、監査ログ管理などガバナンス面の対応も支援するという。
想定するユースケースとしては、営業部門での提案資料作成や社内申請支援、経営管理部門での分析レポート作成、調達・購買部門での発注判断支援、コンプライアンス部門での監査対応支援などを挙げる。例えば調達・購買業務では、AIが発注実績や在庫情報、取引先データ、社内ルールを横断的に参照し、発注判断に必要な情報整理や申請手続きを支援できるとしている。
NTTデータはこれまで金融機関向けを中心にデータ活用基盤の構築やAI活用支援を進めてきた。同社は今後、業界別のユースケース拡充や導入テンプレートの整備を進めるほか、AIがデータ管理やガバナンス適用まで自律的に実行する「Agentic AI」の実証にも取り組む方針だ。企業におけるAI活用を、業務支援ツールから業務実行主体へと発展させる取り組みとして注目される。
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