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運送業地位向上へ、ワンロジが先進物流拠点見学会

2026年6月29日 (月)

ロジスティクスワンロジ(東京都新宿区)は22日、西濃運輸深川支店(江東区)とビームスの物流拠点「ビームス ウエアステーション」の見学会を主催、中小運送会社の経営者らが参加し、大手物流会社の拠点運営と、アパレル企業の協力を得て、物流自動化の実例を学んだ。

ワンロジは、配車・車両管理システムの導入、資金調達やリースの見直し、M&Aなどを通じて運送会社の経営を支援する。吉岡泰一郎社長が築いた全国2万社超のネットワークを基盤に、セミナーや勉強会、交流会を積極的に展開。単に知識を伝えるのではなく、他社の現場を見て経営者同士がつながり、それぞれの改善や連携のきっかけをつくることを狙う。

この日見学会に協力した西濃運輸深川支店は、2021年に建て替え開業した都心近接型の拠点。同社の特積み業務を支えるトラックターミナルとともに、輸送と保管を一体で提供する「ロジ・トランス機能」を備える。1階部分は路線便のバースとエリア集配車両をフロア両面に、中央エリアに仕分け機能を配置する。午後の運用では集荷と発送が主になり、自動レーンとシューターを活用して1時間あたり6000個を行き先別に振り分ける効率化の仕組みを公開した。物量や配送先、作業内容によって1、2階のバースを使い分け、必要に応じてシューターや搬送レーンを出し入れして作業できる仕組みで、時間帯ごとの最適な運用で止まることない物流を実現している。

同支店の上層階では、大手EC(電子用取引)事業者のコンタクトレンズのフルフィルメント業務も請け負う。4万SKU、60万点におよぶ在庫を管理し、受注データの取り込みからピッキング、梱包、送り状の貼付、配送事業者別の仕分けまでを一貫して担う。日々の出荷量は平均1万2000点で、繁忙期には2万4000点に達するという。拠点ではEV(電気自動車)トラック22台、FCVトラック4台、合わせて26台も運用し、環境面でも次世代の高機能物流に対応できる体制だ。

▲西濃運輸深川支店1階フロア。上部のシューターは作業に応じて引き下ろすことができる

▲西濃運輸深川支店にて

合わせて、セイノーホールディングスのオープンイノベーション推進室による社外連携も紹介された。同室は企業・業界の垣根を越える「オープン・パブリック・プラットフォーム」構想を掲げ、スタートアップなどとの共創や企業間連携を通じて事業領域を広げている。既存の輸送網と外部の技術・発想を結び付け、物流課題の解決を新事業へつなげる役割を担うことが紹介され、運送事業者とのさらなる連携強化が呼びかけられた。

さらにこの日は大手セレクトショップ、ビームス(渋谷区)の物流センターも訪問した。物流体制の見直しを受け24年に拡張移転した「ビームス ウエアステーション」(江東区)は、東西2拠点による自社物流体制を構築、延床面積9000坪4フロアの同拠点は主に東日本エリアを担う。移転に伴い、限られたトラックバースで荷待ち・荷役をいかに迅速に削減するかや、作業者の歩行や重量物取り扱い負担をなくすために積極的な自動化機器、RFID検品を導入した。入荷搬送にはリニアモーター式搬送ロボット「CUEBUS」(キューバス)を世界初導入し、ハンガー商品を載せたZラックの搬送自動化と、RFIDゲートで入荷検品を同時に自動化する仕組みを整えた。6階では57台の自律型ケースハンドリングロボットシステム「HaiPick System」が、入庫、保管、出庫を担う。ピッキングされた商品はコンベヤーとソーターシステムへと連携し、店舗用とEC用の仕分け、梱包・最終検品までをつなぐ。

▲バースからのハンガー商品の検品、入庫エリア移動を省人化・効率化するCUEBUS(ビームス ウエアステーションにて)

▲6階フロアで稼働する「HaiPick System」(ビームス ウエアステーションにて)

同拠点は設備導入だけでなく、WMS(倉庫管理システム)にマテハン設備制御を取り込んだ一元管理システムや、工程間の滞留を防ぐ搬送設計を重視し、今後も見直しを続けるという。自動化機器では最適なサイズに製函する自動梱包機やオリコンの自動畳機の稼働も紹介、自動化で作業者の負担を減らし、人はより丁寧な検品、ギフト対応などで顧客価値を高める「おもてなし物流」業務に振り向ける考えなどが紹介された。

物流課題の解決には、もはや各工程や領域単独ではなく、物流の上流から下流までをつなぐ見直しが必須であり、運送事業者からも積極的な改革を呼びかけていくことが必要である。今回の勉強会を呼びかけたワンロジ副社長の白石絵梨氏は、「そのためにも多様な領域の事業者と連携し、理解や協力を得て、私たちの仕事とどうつながっていくのか、どんな取り組みが行われているのかを理解していくことで、私たちの活動や提言に生かしていきたい」と語った。(大津鉄也)

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