国際万国郵便連合(UPU)は6月23、24日に、モロッコのラバトで「第3回アラブ郵政首脳フォーラム」を開催した。アラブ地域の郵政事業者、規制当局、政策担当者、国際機関の関係者が参加し、電子商取引(EC)とデジタル貿易の拡大を支える物流・郵便ネットワークの高度化を議論した。
フォーラムはUPUとモロッコ郵政が共催し、「EC主導の未来に向けた郵便サプライチェーンとデジタル貿易ネットワークの変革」をテーマに開かれた。参加者は、越境EC、デジタル化、物流インフラ投資、地域内の相互接続性などを議題に、郵政事業者を単なる郵便配達網ではなく、EC物流とデジタルサービスの担い手として再定義する方向性を確認した。

(出所:万国郵便連合)
UPUの目時政彦事務局長は、アラブ地域について、アフリカ、欧州、アジアを結ぶ地理的条件を生かし、デジタル貿易と物流のハブになり得ると指摘した。そのうえで、今後の郵便分野はイノベーション、デジタル面での相互運用性、官民連携によって形づくられると述べ、技術支援や人材育成を通じて地域の取り組みを支援する考えを示した。
2日間の会合では、6つのパネル討議を通じ、AI(人工知能)、自動化、デジタル技術を活用したサプライチェーン強化、通関手続きの簡素化、越境ECの円滑化、中小・零細企業の販路拡大などを取り上げた。UPU郵便技術センターは、関税込み配送(DDP)に対応する国際ソリューションや、国際郵便サプライチェーンの相互運用性を高めるハイブリッド型の運用モデルも紹介した。
UPU開発協力局のムチュア・ムスシ局長は、今回の会合について、課題の共有にとどまらず、2026-29年のアラブ地域開発計画を実行に移すための優先事項と協力関係を整理する場になったと総括した。郵政事業者が現代的な物流、EC、デジタルサービス事業者へ転換するには、自動化、デジタル基盤、人材育成、顧客視点のサービス開発への投資が欠かせないとした。
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