調査・データ帝国データバンク(TDB、東京都港区)は14日、7月28日に発生した令和8年熊本地震による企業活動への影響について、全国938社を対象に実施したアンケート結果を公表した。「既に影響が出ている」と「影響が見込まれる」を合わせた企業は15.7%で、地域別では九州が53.9%と5割を超えた。
影響は建物や設備の損傷に加え、物流やサプライチェーンにも及んでいる。熊本県の運輸・倉庫業では、倉庫内の荷物や外壁が損傷したほか、通行止めに伴う渋滞で配達遅延が発生したとの回答があった。宮崎県の一般貨物自動車運送事業者からは、九州自動車道の通行止めに伴う迂回で運転時間が増え、荷主への説明や運賃交渉が必要になったほか、フェリー利用の増加でコストが上昇しているとの声が寄せられた。
製造業でも、出荷停止や出荷ルート変更に伴う経費増、材料入荷の遅れ、熊本県内の自動車関連工場のライン停止などが確認された。八代市で生産する建築資材の納期遅延や、半導体工場の被害を受けた部品調達の見直しを指摘する企業もあり、被災地域外にも影響が波及している。
企業規模別では、大企業の19.8%が影響ありと回答し、中小企業の15.1%を上回った。帝国データバンクによると、震度5強以上を観測した熊本県内25市区町村には2万2193社が立地し、このうち3782社は県外企業の拠点。半導体関連企業が集積する菊陽町や大津町などを含め、全国のサプライチェーンへ影響が波及する可能性がある。
地震を受け、何らかの防災対策を新たに導入・見直したいとする企業は84.6%に上った。具体策では「社内連絡網の整備・確認」が45.0%で最も多く、「災害時の避難行動マニュアルの整備」が38.5%、「社内対応体制の整備・ルール化」が37.8%、「飲料水、非常食、防災用品などの用意」が37.3%と続いた。「データのバックアップやシステムの冗長化」は28.9%だった。
調査は8月7日から12日までインターネットで実施し、938社から有効回答を得た。
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