調査・データAI CROSS(東京都港区)は1日、AI(人工知能)需要予測・運用サービス「Deep Predictor」が、日本トムソンの米国子会社であるIKOインターナショナルの在庫発注業務に導入され、作業時間を約63%削減したと発表した。
IKOインターナショナルはベアリングや精密機器を米国市場で販売しており、ニュージャージー州やカリフォルニア州など全7拠点で在庫を管理している。従来は各拠点で担当者がExcel(エクセル)を用いて型番ごとに発注数量を判断していたため、4人合計で週3.8時間の作業が必要だったほか、担当者の経験に依存した発注や拠点間の重複発注による過剰在庫が課題となっていた。

(出所:AI CROSS)
今回導入したDeep Predictorは、需要予測から発注推奨数量の算出までを一元的に支援する。その結果、作業時間は週1.4時間まで短縮され、63%の効率化を実現した。年間では124.8時間の業務削減効果が見込まれる。
定量的な効果に加え、作業者ごとの発注判断のばらつきや拠点間の重複発注を解消し、担当者の経験に依存していた業務の標準化も実現した。基幹システム移行後の在庫管理業務を支える中核基盤として定着しているという。
ベアリングは産業機械や半導体製造装置、医療機器など幅広い分野で使用される重要部品であり、欠品防止と過剰在庫抑制の両立が経営課題となっている。製造業では人手不足や多品種少量生産への対応、サプライチェーン分断リスクへの備えなどが課題となるなか、AIによる需要予測と在庫最適化への期待が高まっている。
AI CROSSは今後も製造業を中心にDeep Predictorの展開を進める方針で、IKOインターナショナルでは在庫拠点の集約や、現在4人で実施している発注業務の少人数運用に向けた取り組みも進めるとしている。
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