国際独小売大手オットー・グループとロボティクスソフトウエア企業セリアクトは28日、ポーランドの物流センターで、返品商品の検品・仕分け工程にAI制御ロボットを導入すると発表した。まず双腕ロボット10台を投入し、初期検証の結果を踏まえて15台を追加、最大25台まで拡大する計画。
導入するロボットは、セリアクトのフィジカルAIモデル「Cortex」を搭載する。返品された商品をつかみ、識別し、状態を確認したうえで仕分け先を判断する。事前に商品ごとの動作を登録したり、固定の商品カタログを用意したりする必要がなく、未学習の商品にも対応できる点を特徴とする。

▲導入するAI制御ロボット(出所:オットー)
EC(電子商取引)の返品処理は、衣料品が折り畳まれたり、しわになったり、異なる包装で戻ってきたりするなど、商品の状態が一定しないため自動化が難しい工程とされる。今回のシステムでは、実際の返品商品の把持データをエヌビディアの「Isaac Sim」や「Isaac Lab」でシミュレーションし、「Cosmos」を使って素材や照明、包装状態などを変化させた学習データを生成する。ロボットが処理に失敗したケースもモデル改善に活用し、数日で更新を反映できるとしている。
システムはRaaS(Robotics as a Service)方式でセリアクトが運用・保守を担う。従業員は反復的な把持や持ち上げ作業から、監視、例外処理、最終的な品質確認などへ役割を移す。オットーは第2段階の結果を検証し、成果が確認できれば物流ネットワーク全体への展開も検討する。
オットーは物流ロボットへの投資を進めており、中期的にテクノロジーとAI分野へ3億5000万ユーロを投じる方針を示している。
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