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日本の商業不動産投資額、4-6月は円建てで15%減、JLL調べ

2014年8月6日 (水)

調査・データJLL(ジョーンズラングラサール)は6日、4-6月の世界の不動産投資額が28%増(前年同期比)の1580億ドルになったと発表した。1月から6か月間の累計も28%増え、2970億ドルとなった。

国内商業用不動産への直接投資額(単位:10億円、出所:JLL)

国内商業用不動産への直接投資額(単位:10億円、出所:JLL)

これに対し、日本の4-6月の商業不動産投資額は18%減の84億ドルに減少、上半期6か月間の累計は1%減の206億ドルにとどまった。円ベースではそれぞれ15%減、1%増。

この結果を受け、同社は14年通年の世界商業用不動産投資額の見通しを6500億ドルから7000億ドルへと上方修正した。

日本市場は、J-REIT市場で4月に日本リート投資法人が資産規模700億円、6月にインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人が資産規模800億円で上場し、赤坂国際ビルなどの大型トランザクションがいくつか見受けられたものの、投資額は前年同期比、前四半期比ともに減少した。

減少要因について、JLLは「13年以降堅調だったREITによる取得額が減少したこと」を挙げた。前年同期との比較によるとREIT以外の取得者による投資額は増加している。

赤城威志氏(JLLリサーチ事業部長)のコメント

日本の2014年第2四半期投資額(円建て)は四半期レベルでは減少、上半期全体としては増加となったが、内容を検討するとREIT以外のプレイヤーによる取引額の増加がみられ、今後の投資家層の広がりを予感させる結果となった。2014年内にクロージングが予定される大型トランザクションもいくつか控え、2014年を通じても前年比で投資額の増加が予測される。